“天目”の読み方と例文
読み方割合
てんもく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鉄釉てつぐすり一色で模様も何もありませんが、この釉薬くすりが火加減で「天目てんもく」ともなり「あめ」ともなり「かき」ともなり時としては「青磁せいじ」ともなります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
お妻の局がお薬湯の天目てんもくをささげ、また、ほかの局も、お手ふきやら、ぬる湯を入れた耳盥みみだらいなどを持って、廊から廊を、執権のいる表小御所おもてこごしょのほうへ渡って行った。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その上に女が天目てんもくへ茶をせて出す。おれはいつでも上等へはいった。すると四十円の月給で毎日上等へはいるのは贅沢ぜいたくだと云い出した。余計なお世話だ。まだある。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)