“広目天”の読み方と例文
読み方割合
こうもくてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕は一人きりいつまでも広目天こうもくてんの像のまえを立ち去らずに、そのまゆねをよせて何物かを凝視しているかおを見上げていた。なにしろ、いい貌だ、温かでいてはげしい。……
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
たとえばあの西北隅に立っている広目天こうもくてんの眉をひそめた顔のごとき、きわめて微細な点まで注意の届いた写実で、しかも白熱した意力の緊張を最も純粋化した形に現わしたものである。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)