“商標”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうひょう22.2%
プラウド11.1%
しやうへう11.1%
しるし11.1%
ブランド11.1%
プラウト11.1%
マーク11.1%
ラベル11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
問屋には、数人の職人が居て、品物をけたり、特別のものを作ったりして、その上に商標しょうひょうのついた帯をつけ、重いたばを天井に一杯釣り上げ、別に箱におさめて積みあげるのだった。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
漫画のベティさんそっくりという奇抜な商標プラウド(顔のこと)を目につくところへぶらさげた一癖あるこの黄褐色オークル・ジョオヌの娘を、見まちがうだの見そこなうだのってことがあるもんじゃない。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
蒐集家しうしふかは情熱に富んだものである。殊にたつた一枚のマツチの商標しやうへうを手に入れる為に、世界を周遊する蒐集家などはほとんど情熱そのものである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今は竹の皮づつみにして汽車の窓に売子出でて旅客にひさぐ、不思議の商標しるしつけたるが何某屋なにがしやなり。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
要するにコカイン常習者の商標ブランドのようなものであったと後にして思いあたったわけである。
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
宇野久美子から宇野久美子という商標プラウトを剥ぎとってどこの誰ともわからない人間をつくるぐらいのことは、やればやれる。
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
もうここまで進んでいたのか……と思い思い今度は下駄を裏返してみると、まだおろし立てのホヤホヤで、福岡市大浜竪町おおはまたてちょう金佐かねさ商店という商標マークが貼ってあって、かかとの処に※と刻印が打ち込んである。
空を飛ぶパラソル (新字新仮名) / 夢野久作(著)
乙に着こなした外套はチェスターフィールドだが、襟裏を引っ繰り返して検めて見ると、「東京テーラー」という有名な古手問屋の商標ラベルがついていようという寸法。他は推して知るべし。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)