“縁石”の読み方と例文
読み方割合
へりいし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
荒れた花壇の縁石へりいしのそばで足をとめると、中村は、雲籠くもごりの淡い月の光を浴びながら、ひきしまった威のある顔をこちらへむけた。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
車寄せの縁石へりいしのところで車をとめると、二十四五ぐらいにもみえる海軍士官が降りてきて、この家は石田というのかときくから、そうですといってやった。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
芝生の縁石へりいしのところで車をとめ、チラと二階の窓を見あげると、汗を拭きながらせかせかと玄関に入っていくのが見えた。またむずかしいことがはじまりそうな予感があった。
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)