“色糸”の読み方と例文
旧字:色絲
読み方割合
いろいと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
例えば天上の星のように、瑠璃るりを点ずる露草つゆくさや、金銀の色糸いろいと刺繍ししゅうのような藪蔓草やぶつるくさの花をどうして薔薇ばら紫陽花あじさいと誰が区別をつけたろう。
かの女の朝 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「胸のところに色糸いろいとでK・Uという頭文字が刺繍ぬいとりしてある……君の名は栂尾とがおひろ、当然、H・Tでなければならないわけだ」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
綺麗だからしいと云ふものですから、私は叱ることもようせずに、花樹はなき瑞樹みづきに遣るやうな小切れをひかるにも分けて与へてあるのです。色糸いろいとなども持つて居ます。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)