“色褪”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
いろあ92.6%
いろさ3.7%
3.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まことにおつるは、色彩いろどりのとぼしい忠相の生涯における一紅点こうてんであったろう。たとえ、いかに小さくそして色褪いろあせていても。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
十数名の黒衣の人物は一せいに起立した。「赤毛のゴリラ」の顔は見る見る土のように色褪いろあせていった。ああ生命は風前のともしびである。
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
内田さんも、あなたの様子にニコニコ笑って来るし、ぼく達も、笑ってむかえましたが、ぼくにとっては月の光りも、一時に、色褪いろあせた気持でした。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
栄二 いえ。其の老人達の色褪いろあせた式服にもはなやかな昔が数々折り込まれている様に、わたし達の老年にも一つや二つの思い出があろうと言うものですよ。
女の一生 (新字新仮名) / 森本薫(著)
竹の柱をい、筵編むしろあみの揚蔀あげじとみに、色褪いろあせたとばりなどめぐらして、並木の松の数ほど白粉おしろいの女たちが出ていて、
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
最も所好すきなるは御横顔の半身のに候へども、あれのみ色褪いろさめ、段々薄く相成候が、何より情無く存候へども、長からぬ私の宝に致し候間は仔細も有るまじく、き後には棺の内にをさめもらひ候やう、母へはそれを遺言に致候覚悟に御座候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ぐるりには大入袋や安っぽい石版摺りの似顔絵などが、一面に張られていて、壁地の花模様などは、何が何やら判らないほどに、色褪めていた。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)