“褪紅色”の読み方と例文
読み方割合
たいこうしょく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
褪紅色たいこうしょくの上品な訪問着アフタヌーンを着けて綺麗きれいな優しそうな眼は幾分疲れを帯びた風情に恍惚うっとりと見開いていたが、こないだホテルで逢ったとおり
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
真面目まじめな顔で小母さんは造花を咲かせ続けた。紫の花。褪紅色たいこうしょくの蕾。緑の葉。の花。——クレエム・ペエパァの安っぽい造花であった。
街底の熔鉱炉 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
と、彼女は云うと猛然と私におどりかかって、銀色の唾液のなかで二枚の褪紅色たいこうしょくの破片が格闘をはじめた。しばらく波の音が水上の音楽を私達にもたらした。
スポールティフな娼婦 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)