“花樹”の読み方と例文
読み方割合
はなき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が今日けふまたこんな物を書いて置かうと思ひましたのは、花樹はなき瑞樹みづきが学校へ草紙代や筆代で四十六銭づヽ持つてかねばならないと云ひまして
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
三郎が京の茅野ちのさんのところへ行つてからもう十五日になる、花樹はなき何時いつ行つたのであらうなどヽ考へながら私は引き離された双生児ふたご瑞樹みづき枕許まくらもとへ坐ります。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
花樹はなき瑞樹みづきの二人が一緒に生れて来る前の私が、身体からだの苦しさ、心細さの日々にち/\に募るばかりの時で、あれを書かなければならなくなつたのだと覚えて居ます。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)