“保合”の読み方と例文
読み方割合
もちあ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「私の冠状動脈は紙のように薄くなっている。こんど発作をおこしたらもう助からない……明日の朝まで十二時間……それまで保合もちあってくれるかどうか、辛い話だよ」
肌色の月 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
大統領「それはどうやら保合もちあいだが、食欲がないので困る。さてと、対日戦たいにちせんだが、だんだん長期化するのは困るね。正直なところ国内に於ても国外に於ても、爆発の一歩手前にあるの観りだよ。そうは気がついて居らんかね」
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
つまるところあたしたちは竃のそばに置かれたパン種のようなもので、いつ焼板へ投げつけられるか知れたもんじゃないけど、いまのところはちょっと保合もちあっているらしい。
だいこん (新字新仮名) / 久生十蘭(著)