とも)” の例文
新字:
金錢のみ人を富ますものに非ず、權勢のみ人を貴くするものに非ず、爾の胸に王國を認むるものにして、初めてともに美的生活を語るべけむ。
美的生活を論ず (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
さてある時端なく一の思想の浮び出づるに逢ひて、これとともに曾て聞ける歌、曾て聞ける韻語をおもひ得給ひしことはあらずや。
景公けいこう穰苴じやうしよしてとも兵事へいじかたり、おほいこれよろこび、もつ將軍しやうぐんし、へいひきゐてえんしんふせがしむ。穰苴じやうしよいは
或は上士じょうし下士かしとの軋轢あつれきあらざれば、士族と平民との間に敵意ありて、いかなる旧藩地にても、士民共に利害栄辱えいじょくともにして、公共のためをはかる者あるを聞かず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
この幾千萬篇か知れぬ戲曲は、戲曲の體裁として作者自らが評論の詞をばさしはさまざりしならん、皆所謂沒理想なりしならん。さるにかの數百千家はその名、骨とともに朽ちぬ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
如何いかんとなれば、乘客等じようかくらしかころしてじんさむとせし、この大聖人だいせいじんとく宏大くわうだいなる、てん報酬はうしうとしてかれ水難すゐなんあたふべき理由いはれのあらざるをだんじ、かゝ聖僧せいそうともにあるものは、この結縁けちえんりて
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
わが行くところの道は、二月の前にフエデリゴ、サンタの二人とともに行きし道なりき。モラの旅亭に來て見れば、柑子の林は今花の眞盛なり。
きみつて呉起ごきして(一〇二)ともかへり、すなは(一〇三)公主こうしゆをしていかつてきみかろんぜしめよ。呉起ごき公主こうしゆの・きみいやしむをば、すなはかならせん
一、人の世を渡るはなお舟にのって海を渡るがごとし。舟中の人もとより舟と共に運動をともにすといえども、ややもすればみずから運動の遅速ちそく方向に心付こころづかざること多し。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
異事いじともけいおなじうするをはかり、異人いじんともおこなひおなじうするをめば、すなはもつこれかざつて・そこなかれ。ともしつおなじうするらば、すなはあきらかにしつきをかざれ。
孫臏そんびん(二〇)刑徒けいともつひそかせい使つかひく。せい使つかひもつし、ひそかせてともせいく。せいしやう田忌でんき(二一)よみしてこれ(二二)客待かくたいす。數〻しばしばせい諸公子しよこうし(二三)驅逐重射くちくちようせきす。