-
トップ
>
-
分與
も
分與へし所
數月無實の罪にて入
牢致し居し段
不便に
思召れ且つ至孝の者に付
苗字帶刀差許す樣領主へ仰付らる之に
依て村役の儀は前々之通り心得べし
少しも用ひねば此酒は
近所の
懇意の者に
分與へける
寶澤師匠に向ひ申やうは
何卒那酒を
それから
庭に
聚つた
子供等の
前に
其の
飯つぎや
重箱の
供物が
分與された。
念佛衆はそれから
更に
酒を
飮んで
各自に
重箱や
飯つぎを
箸でつゝいて
近頃にない
口腹の
慾を
充たしめた。