“点燈”のいろいろな読み方と例文
新字:点灯
読み方割合
ひともし60.0%
てんとう20.0%
とも10.0%
ともしび10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その内私は加藤の家の主婦にも事故ことわけを話して点燈ひともしごろから、ちょうど今晩嫁を迎えるような気分でいそいそとして蠣殻町までお宮を迎えにいった。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
点燈てんとう茶菓さか雑談。左千夫、その釜に一首を題せよといふ。余問ふ、湯のたぎる音如何いかん。左千夫いふ、釜大きけれど音かすかなり、波の遠音にも似たらんかと。すなわ
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
尤も梅玉は石燈籠の灯を、いつまでも点燈ともしあかしにするやうな贅沢な真似はしない。いゝ加減見て娯しむと、自分からつて往つて、ふつとあかりを吹き消してしまふ。
燃えさしの燐寸マッチをト棄てようとして水にかざすと、ちらちらと流れる水面の、よそ点燈ともしびに色を分けて、ひな松明たいまつのごとく、軸白く桃色に、輝いた時、彼はそこに、姉を思った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)