“ともしび”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トモシビ
語句割合
燈火47.5%
燈16.8%
灯16.8%
灯火12.2%
燭火1.7%
燈灯1.6%
燭1.6%
燈光0.7%
軒燈0.3%
灯影0.2%
灯明0.2%
点燈0.2%
燃火0.2%
燈の灯0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
京伝馬琴以後落寞として膏(あぶら)の燼(つ)きた燈火(ともしび)のように明滅していた当時の小説界も龍渓鉄腸らのシロウトに新らしい油を注ぎ込まれたが
兩手を上げて後頭部をさゝへた脇の下から兩乳(りやうちゝ)のふくらみが、燈(ともしび)の光を正面(まとも)に受けて、柔い線をば浮立つばかり鮮かにさせて居る。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
と、部屋内の灯(ともしび)が、一時に光を失ったかのように、四辺朦朧(もうろう)と小暗くなり、捧げられた深紅の纐纈ばかりが虹のように燦然と輝いた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
帆村探偵の一命は、風前の灯火(ともしび)も同様です。殺人光線が帆村の方にむけられ、そしてボタンがおされると、もうすべておしまいです。
怪塔王 (新字新仮名) / 海野十三(著)
李張は燭火(ともしび)の前に浮き出た花のような姿を見たうえに、奥ゆかしいその物ごしを見せられてますますその女が慕(した)わしくなった。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
が、この出來事(できごと)は私(わたし)の眠氣(ねむけ)を瞬間(しゆんかん)に覺(さ)ましてしまつた。闇(やみ)の中(なか)を見透(みすか)すと、人家(じんか)の燈灯(ともしび)はもう見(み)えなくなつてゐた。F町(まち)は夢中(むちう)で通(とほ)り過(す)ぎてしまつたのだつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
若し夫れ然らばいかなる日またはいかなる燭(ともしび)ぞや、汝がその後かの漁者に從ひて帆を揚ぐるにいたれるばかりに汝の闇を破りしは。 六一—六三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
不幸(ふこう)にして私(わたくし)の想像(さうざう)が誤(あやま)らなければ夫(それ)こそ大變(たいへん)、今(いま)本船(ほんせん)とかの奇怪(きくわい)なる船(ふね)との間(あひだ)は未(ま)だ一海里(かいり)以上(いじやう)は確(たしか)に距(へだゝ)つて居(を)るが、あの燈光(ともしび)のだん/\と明亮(あかる)くなる工合(ぐあひ)で見(み)ても
左に曲ると兩側の軒燈(ともしび)明るい眞砂町の通衢(とほり)、二町許りで、トある角に立つた新築の旅館の前まで來ると、渠は遽かに足を緩めて、十五六間が程を二三度行きつ戻りつして居たが
病院の窓 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
ただ、内へ帰るのを待兼ねて、大通りの露店の灯影(ともしび)に、歩行(ある)きながら、ちらちらと見た、絵と、かながきの処は、——ここで小母さんの話した、——後のでない、前の巳巳巳の話であった。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と是から盥へ水を汲んで持って来てくれましたから足を洗って奥へ通りまして、重助は仏壇へ灯明(ともしび)を点(つ)けて線香を立て
燃えさしの燐寸(マッチ)をト棄てようとして水に翳(かざ)すと、ちらちらと流れる水面の、他(よそ)の点燈(ともしび)に色を分けて、雛(ひな)の松明(たいまつ)のごとく、軸白く桃色に、輝いた時、彼はそこに、姉を思った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『燃火(ともしび)のごとき』(つまり教会のごときだ)大いなる星が『水の源泉(みなもと)に落ちて水は苦くなりぬ』
あたかも人魂が迷うようにその青色の燈の灯(ともしび)は、右に左に静かに動くとまた闇の中へ消えて行った。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)