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燭火
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ともしび
ふりがな文庫
“
燭火
(
ともしび
)” の例文
夜
(
よる
)
の
燭火
(
ともしび
)
は
燃
(
も
)
え
盡
(
つ
)
きて、
嬉
(
うれ
)
しげな
旦
(
あした
)
めが
霧立
(
きりた
)
つ
山
(
やま
)
の
巓
(
いたゞき
)
にもう
足
(
あし
)
を
爪立
(
つまだ
)
てゝゐる。
速
(
はや
)
う
往
(
い
)
ぬれば
命
(
いのち
)
助
(
たす
)
かり、
停
(
とゞ
)
まれば
死
(
し
)
なねばならぬ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
李張は
燭火
(
ともしび
)
の前に浮き出た花のような姿を見たうえに、奥ゆかしいその物ごしを見せられてますますその女が
慕
(
した
)
わしくなった。
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
急の動作で、手近の
燭火
(
ともしび
)
が着衣の風に
煽
(
あお
)
られたのだ。その、白っぽい光線の沈む座敷……耳をすますと、
深沈
(
しんちん
)
たる夜の歩調のほか、何の物音もしない。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そして其影が壁の鏡にうつつて幾千の
燭火
(
ともしび
)
になつて見える。己はもうジエンツアノの葡萄酒を随分飲んでゐる。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
フエデリゴはこゝにて、この壁中に葬られたる法皇十四人、その外數千の獻身者の事を物語りぬ。われ等は石龕のわれ目に
燭火
(
ともしび
)
さしつけて、中なる白骨を見き。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
用事ありて
駿州
(
すんしゅう
)
興津
(
おきつ
)
に赴きけるに、線路の傍らに当たれる庵原郡倉沢村の天神社に、無数の
燭火
(
ともしび
)
ともりて石段に人影の見えたるより、この深更になにごとならんと
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
淋しさを慰さめる、人間の生身の相手は、酒のみにあらずと云ふ考へも浮び、老人の最後の
燭火
(
ともしび
)
も欲しいと云ふ、いやしい欲も時々ほのめく時がないでもない。鷄の聲は朝々いさましく時を告げた。
崩浪亭主人
(旧字旧仮名)
/
林芙美子
(著)
いやむしろ、その垂れぎぬの外にある
燭火
(
ともしび
)
の穂が、揺らぐのである。
鸚鵡:『白鳳』第二部
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
短かき夢は
燭火
(
ともしび
)
の
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
あの
姫
(
ひめ
)
の
美麗
(
あてやか
)
さで、
輝
(
かゞや
)
く
燭火
(
ともしび
)
が
又
(
また
)
一
段
(
だん
)
と
輝
(
かゞや
)
くわい!
夜
(
よる
)
の
頬
(
ほゝ
)
に
照映
(
てりは
)
ゆる
彼
(
あ
)
の
姫
(
ひめ
)
が
風情
(
ふぜい
)
は、
宛然
(
さながら
)
黒人種
(
エシオツプ
)
の
耳元
(
みゝもと
)
に
希代
(
きたい
)
の
寶玉
(
はうぎょく
)
が
懸
(
かゝ
)
ったやう、
使
(
つか
)
はうには
餘
(
あま
)
り
勿體無
(
もったいな
)
く
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
李張はふらふらとその丘の上にあがった。
黄昏
(
ゆうぐれ
)
の邸内には
燭火
(
ともしび
)
の光が
二処
(
ふたところ
)
からちらちらと
漏
(
も
)
れていた。垣はすぐ
一跨
(
ひとまた
)
ぎのところにあった。彼はそこに
佇
(
たたず
)
んで
燭
(
ともしび
)
の光を見ていた。
悪僧
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
夜
燭火
(
ともしび
)
の下で逢ふ時は、其女は顔をも体をも己に隠さなかつた。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
心の春の
燭火
(
ともしび
)
に
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
心の春の
燭火
(
ともしび
)
に
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
燭
漢検準1級
部首:⽕
17画
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
“燭”で始まる語句
燭
燭台
燭光
燭臺
燭奴
燭涙
燭力
燭燈
燭影
燭明