“二処”のいろいろな読み方と例文
旧字:二處
読み方割合
ふたところ66.7%
にしょ11.1%
ふたとこ11.1%
ふたどころ11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さしわたし三間ばかりにめぐらしたる高さ六七尺のまろき壇を雪にて作り、これに二処ふたところの上りだんを作る、これも雪にてする、里俗りぞくよんしろといふ。
梅雨つゆ降りつゞく頃はいとわびし、うしがもとにはいと子君伯母おば二処にしょ居たり、君は次の間の書室めきたるところに打ふし居たまへり。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
既に路傍みちばたの松山を二処ふたとこばかり探したが、浪路がいじらしいほど気をむばかりで、茸も松露も、似た形さえなかったので、獲ものを人に問うもおかしいが、かつは所在なさに、つれをさし置いて
小春の狐 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ふと橋の下から掛けて左右に荷揚の石だたみが広く河に突き出て造られてあるのに気が附いて、良人をつと其処そこへ降りやうと言つた。降り口の石段が二処ふたどころに附いて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)