とも)” の例文
いや、事実ですよ……家はこんなでも、裁縫おはり先方さきに、また、それぞれともだちがありましてな、それ引手茶屋の娘でも、大分工合ぐあいが違って来ました。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これらは何れも人間として普通の性質を遠慮なく発露するからである。とも遠方より来るまたよろこばしからずや。
東西相触れて (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
さてはまことまじはりを絶たんとすならんを、しばらしひて追はじと、一月あまりも打絶えたりしに、彼方あなたよりくこそ来つれ、吾がこのくるしみを語るべきは唯彼在るのみなるを、ともきたれるも
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
気圏の戦士わがともたちよ
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
老人らうじんくちをあいてわらひ、いやめづらしくもない、まゝあること、にはかゆき降籠ふりこめられると、ともはなれ、ねぐらまよひ、行方ゆくへうしなひ、じきゑて、かへつてひとなづる、これは獵師れふしあはれんで、生命いのちらず、ひえ
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)