“こじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
故人27.3%
個人25.0%
古人20.5%
胡人13.6%
箇人6.8%
己人2.3%
胡塵2.3%
胡陣2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、何事もせねば非難も憎悪ぞうおまぬかれるのである。僕の知人にして、今は故人こじんとなったが、生前公職につき藩政にあずかって大いに尽した人があった。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
毎日まいにちのように、個人こじんとなく、団体だんたいとなく、みまうひとえないので、こうした行列ぎょうれつめずらしくなかったが、このあついのに、よくきてくれたと、ほそくして
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
古人こじんいはく近きをはかればたらざるが如く遠きに渡れば乃ち餘り有りと爲す我國わがくに聽訟ちやうしようを云ふ者大概おほむね青砥藤綱あをとふぢつな大岡忠相おほをかたゞすけの兩氏が明斷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その後に彼は城中の町へゆくと、胡人こじんの商人に逢った。商人はその頭にたまのあることを知って、人をもって彼を誘い出させた。
母の亡くなったあと、私はできるだけ妻を親切に取り扱ってやりました。ただ、当人を愛していたからばかりではありません。私の親切には箇人こじんを離れてもっと広い背景があったようです。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
リーバー、ウールジー、ミル、スペンサー一人として国家の目的は一己人こじんを保護するにあることを説かざるものはあらず。吾人は決して喋々ちょうちょうとしてここに政治学の講義をなすを要せず。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「試ミニ君王ノ玉馬鞭ぎょくばべんヲ借リ、戎虜じゅうりょヲ指揮シテ瓊筵けいえんニ坐ス、南風一掃胡塵こじん静ニ、西長安ニ入ッテ日延ニ到ル」
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それゆえ、胡陣こじんげて単于ぜんうの前に引出されるや、伏兵をおそれて引上げる必要のないことを力説した。言う、漢軍には後援がない。矢もほとんど尽きようとしている。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)