“いにしえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
93.2%
2.0%
古昔1.4%
往古1.4%
古人0.7%
古代0.7%
昔時0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
幕府倒れて王政いにしえかえ時津風ときつかぜなびかぬ民草たみぐさもない明治の御世みよに成ッてからは
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
幕政の組織を改めて王政のいにしえふくしたるそのきょなづけて王政維新おうせいいしんと称することなれば
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
情深なさけぶかく、やさしいのを、いにしえの国主の貴婦人、簾中れんちゅうのようにたたえられたのが名にしおう中の河内かわち山裾やますそなる虎杖いたどりの里に
雪霊記事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いにしえの秩序と静寧のうちいこひたるこそ嬉しけれ。
霊廟 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
古昔いにしえは水の清かりしをもて人の便とするところとなりて、住むもの自ら多かりけむ、この川筋には古き器物を出すこと多し。
水の東京 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
府中はいまさら説くまでもなく、古昔いにしえの国府の所在地で、六所明神は府中の惣社そうじゃ
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
東大寺前と、猿沢の池のほとりに、高札を立ててある通り、道に志す武芸の道友とならば、何人なんぴとといえど、手合せにかまいはないことになっているが、往古いにしえの荒法師以上、槍修行の荒法師ぞろいと聞えている宝蔵院の野天行のでんぎょうに当って、
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「畏れ多いことじゃが、伊勢神宮の内宮うちみやは、往古いにしえから二十一年ごとに、新しゅう改造する制であったが、応仁おうにんの乱以後は、そのこともすたれて、ここも荒るるにまかせてあったを、おことの父信秀には、その御式の復古に、いたく力を尽されたそうな。——いずれにせよ、ゆかしいじんであった」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「弟。おまえは、古人いにしえ伯夷はくい叔斉しゅくせいをどう思うね」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さるにても何故なにゆえに彼の猿は、一度ならず二度までも、われを射んとはしたりけん。われら猿とは古代いにしえより、仲しきもののたとえに呼ばれて、互ひにきばを鳴らし合ふ身なれど、かくわれのみが彼の猿に、執念しゅうねく狙はるる覚えはなし。明日にもあれ再び出でなば、引捕ひっとらへてたださんものを」ト
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
彼女は昔時いにしえ太夫職たゆうしょくの誇りをとどめた才色兼美の女で、廃藩置県のころの諸侯を呼びよせたものである。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)