“柾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まさ73.3%
まさき26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前に大溝の幅広い溝板どぶいたが渡っていて、いきでがっしりしたひのきまさ格子戸こうしどはまった平家の入口と、それに並んでうすく照りのある土蔵とが並んでいた。
蝙蝠 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
と見ると文治郎水色に御定紋染ごじょうもんぞめ帷子かたびら、献上博多の帯をしめ、蝋色鞘ろいろざやの脇差、其の頃流行はやったまさの下駄、さらしの手拭を持って、腰には金革きんかわの胴乱を
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
広栄は後の煙草たばこけて庭の方へやるともなしに眼をやった。白沙を敷いた広い庭には高野槇こうやまきがあり、えのきがあり、かえでがあり、ぼくになったまさきなどがあって微陽うすびが射していた。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
津軽つがる・秋田その他ではこれをマサツケギ、またはタウチケゲとも謂っている。唐附木とうつけぎというからには前からの附木もあったのであるが、それにはこのようなまさきを使うには及ばなかった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)