“ます/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
益々46.8%
33.9%
益〻6.5%
倍〻3.2%
倍々3.2%
増々1.6%
1.6%
1.6%
益倍1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言はれて内室ないしつはひつて見ると成程なるほど石は何時いつにか紫檀したんだいかへつて居たので益々ます/\畏敬ゐけいねんたかめ、うや/\しく老叟をあふぎ見ると、老叟
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
朝起きると、父は蒼ざめながらも、まなこだけます/\鋭くなつた顔を、曇らせながら、黙々として出て行つた。玄関へ送つて出る瑠璃子も
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
中西屋なかにしや結構けつかうです、近來きんらい益〻ます/\いやうです。さうだねきみ。』と兔角とかく言葉ことばすくない鈴木巡査すゞきじゆんさ贊成さんせいもとめた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
予は今なほ之れを心上に反覆再現し得ると共に、倍〻ます/\其の超越的偉大に驚き、倍〻其の不動の真理なるを確めつゝあり。左に掲ぐるは、当時の光景を略叙してさる友に書き送れる書翰しよかんの大旨なり。
予が見神の実験 (新字旧仮名) / 綱島梁川(著)
肩を隱し倍々ます/\奔騰して蘆の湯の空を渡り、駒ヶ岳神社に向つて突進する。
箱根の山々 (旧字旧仮名) / 近松秋江(著)
聞夫婦は増々ます/\よろこ心靜こゝろしづかに逗留とうりういたしけるうち早くも十日程立疵口もやゝ平癒へいゆして身體も大丈夫になりければ最早江戸表へ出立せんと申に亭主八五郎は是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
案内せし我々われ/\は江戸南町奉行大岡越前守樣御組中田甚太夫殿の手先てさき岡引をかぴきなりと云ければ用右衞門は増々ます/\驚きけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ます/\御壮健奉敬賀候。然者しかれば無申訳御無音戦栗せんりつ之至奉存候。御引移おんひきうつり並御召出の御祝儀参上可仕候処、公私※忙そうばう甚以はなはだもつて御疎濶罷過まかりすぎ不本懐ふほんくわい奉存候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「追日向暑、ます/\起居御安和可被成御座奉恭賀候。京都総而そうじて静謐、僕等本月八日入京仕候。途中雨すくなにて、僅一両日微雨に逢候而已のみ、只入京之日半日雨降申候。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しかれども北方日光の山辺は炎日赫々なり。川を渡て行こと半里きよ、天ます/\陰り、墨雲弥堅びけん迅雷驟雨ありて、廻風かごうごかせり。倉野駅に到て漸くる。すなはち日暮なり。林屋留八の家に宿す。行程九里許。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
打忘れ益倍ます/\惡心増長して今度大橋文右衞門へ百兩の云懸いひかかりをせし事言語同斷ごんごどうだん曲者くせものなりおのれ是を盜み取て文右衞門におはせんとの惡巧わるだくみ又主人五兵衞が悴五郎藏のよめに不義を仕懸しかけしゆゑお秀は耐兼たへかね逃出にげいだしたるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)