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益
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ま
ふりがな文庫
“
益
(
ま
)” の例文
それから、「われこそ
益
(
ま
)
さめ
御思
(
みおもひ
)
よりは」の句は、情緒こまやかで、且つおのずから女性の
口吻
(
こうふん
)
が出ているところに注意せねばならない。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
女にしてみると、こうして見出されるよりは、いままでのように誰にも気づかれずに婢としてはかなく埋もれていた方がどんなに
益
(
ま
)
しか知れなかった。……
曠野
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
前司の父も
受領
(
ずりやう
)
とは申せ、近い
上達部
(
かんだちめ
)
の子でもございますから、お会ひになつては
如何
(
いかが
)
でございませう? かやうに心細い暮しをなさいますよりも、少しは
益
(
ま
)
しかと存じますが。
六の宮の姫君
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
天道は
盈
(
みつ
)
るを
虧
(
か
)
きて謙に
益
(
ま
)
し、地道は盈るを変へて謙に
流
(
なが
)
し、鬼神は盈るを害して謙に
福
(
さいは
)
ひし、人道は盈るを悪みて謙を好む。謙は尊くして光り、
卑
(
いやし
)
くして
踰
(
こ
)
ゆべからず。君子の終りなり。
地山謙
(新字旧仮名)
/
片山広子
(著)
その頃まで邦産なしと心得輸入品を用いおったが、ようやく右の地で捜し出たらしく、古人苦辛のほど察すべし。この
厴
(
へた
)
ばかり
焼
(
た
)
けば
臭
(
かざ
)
悪
(
あ
)
しきも、衆香に
雑
(
まじ
)
えて焼かば芳を
益
(
ま
)
し合香に必須だ。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
奮闘の気はいや
益
(
ま
)
しに
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
一首の意は、あなたよ、もう私は死んでしまう方が
益
(
ま
)
しです、あなたを恋すれば日は日じゅう夜は夜じゅう心の休まることはありませぬ、というので、女が男に
愬
(
うった
)
えた
趣
(
おもむき
)
の歌である。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
秋山
(
あきやま
)
の
樹
(
こ
)
の
下
(
した
)
がくり
逝
(
ゆ
)
く
水
(
みづ
)
の
吾
(
われ
)
こそ
益
(
ま
)
さめ
御思
(
みおもひ
)
よりは 〔巻二・九二〕 鏡王女
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
“益”の意味
《名詞》
人や世の中の役に立つこと。ためになること。
利益。もうけ。
(出典:Wiktionary)
益
常用漢字
小5
部首:⽫
10画
“益”を含む語句
利益
無益
益々
益〻
益田
滝川一益
有益
益益
無益物
益城
益良夫
平等利益
利益配当
御利益
裨益
一益
貝原益軒
益子
益州
益満
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