“わかれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワカレ
語句割合
32.6%
別離27.2%
訣別8.7%
離別6.5%
3.3%
告別3.3%
分派2.2%
別離苦2.2%
支流2.2%
2.2%
(他:9)9.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お糸がどうせ行かねばならぬものなら、もう少し悲しく自分のためにわかれを惜しむような調子を見せてもらいたいと思ったからだ。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
重々しくひびく山彦やまびこの声。碧海島の山も峰も、また昭和遊撃隊に、わかれをつげているのではないだろうか。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
吉里は平田に再び会いがたいのを知りつつ別離わかれたのは、死ぬよりも辛い——死んでも別離わかれる気はなかッたのである。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
そんなところが、あのお伽噺とぎばなしのつらい夫婦ふうふ別離わかれという趣向しゅこうになったのでございましょう……。
私が訣別わかれことばを書いた手紙をもって戸外へ出ると、そこは彼女の家の裏まで田圃たんぼつづきです。
流転 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
間もなく紅葉のは伝わって、世をこぞってこのたぐい少ない天才のくを痛惜したが、訃を聞くと直ぐ、私は弔問して亡友の遺骸に訣別わかれを告げた。
まばゆく電燈のいた二等室の食堂に集って、皆から離別わかれを惜まれて見ると、遠い前途の思いが旅慣れない岸本の胸にふさがった。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
四五日ぐらゐの離別わかれには顔を見ずに行つても、あの人は平気なのかしらん。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
夜なかまで待たずに君とおわかれにするよ。
銃をも、引上げて身に立てかけてよこしたのを、弱々よわよわと取つてひっさげて、胸を抱いて見返ると、しまの膝を此方こなたにずらして、くれないきぬの裏、ほのかに男を見送つて、わかれおしむやうであつた。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
文三は狼狽あわてて告別わかれの挨拶を做直しなおして匇々そこそこ戸外おもてへ立出で、ホッと一息溜息ためいきいた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
と一声、もっと刺せとか、それとも告別わかれの意であったか、
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其家は彼の家から石山氏の宅に往く中途で、小高いどてを流るゝ品川堀しながわぼりと云う玉川浄水の小さな分派わかれに沿うて居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
王者の如くインノチェンツィオにそのいかめしきくはだてあかし、己が分派わかれのために彼より最初の印を受けたり 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
謂ってみりゃ支那人の片割かたわれではあるけれど、婦人だから、ねえ、おい、構うめえと思って焚火たきびであっためてやると活返いきけえった李花てえむすめで、此奴こいつがエテよ。別離苦わかれに一目てえんでたった一人駈出かけだしてさ、吹雪だおれになったんだとよ。
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いつて見りや支那人チャン片割かたわれではあるけれど、婦人だから、ねえ、おい、構ふめえと思つて焚火たきびであつためて遣ると活返いきけえつた李花てえむすめで、此奴こいつがエテよ。別離苦わかれ一目ひとめてえんでたった一人ひとり駈出かけだしてさ、吹雪僵ふぶきだおれになつたんだとよ。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それはだらだら下りの坂になった町で、浅間の方から流れて来る河の支流わかれが浅く町中を通っております。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「この川は富士川の支流わかれか知らん」
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
楽しい新家庭にわかれをつげて、春日と渡邊が事務所へかえったのは、あかりがついてからであった。渡邊は漸く笑ましげに、
誘拐者 (新字新仮名) / 山下利三郎(著)
もろびとにわかれをつげて立ちしかど夜半よは過ぎて心耐へがてなくに
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
玉川上水の分流わかれで、品川方面の灌漑専用くわんがいせんようの水だが、附近あたりの村人は朝々あさ/\かほも洗へば、襁褓おしめの洗濯もする、肥桶も洗ふ。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
路傍みちばた鵠在たたずんで待合わせていると、暫らくして昇も紳士のしりえに随って出て参り、木戸口の所でまた更に小腰をかがめて皆それぞれに分袂わかれ挨拶あいさつ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
別辞わかれを交わしていた好青年である。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やすし、はたみちわかれも。
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
わしは今でこそ、こんな山家やまがの郷士で朽ちているが、祖先の平田将監しょうげんは、播州の豪族赤松の支族わかれで、おまえの血の中にはまさしく、建武の英傑の血もながれているのだ。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
束の間に決別わかれをつげ……
かの日 (新字旧仮名) / 漢那浪笛(著)
春枝夫人はるえふじんと、日出雄少年ひでをせうねんと、わたくしとが、おほく身送人みおくりにん袂別わかれげて
五年ごねんまへかれ横須賀よこすか軍港ぐんかうおいなが袂別わかれわたくしぐるとき
少女は驚き感ぜしさま見えて、余が辞別わかれのためにいだしたる手を唇にあてたるが、はら/\と落つる熱きなんだを我手のそびらそゝぎつ。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
少女は驚き感ぜしさま見えて、余が辭別わかれのために出したる手を唇にあてたるが、はら/\と落つる熱き涙を我手のそびらに濺ぎつ。
舞姫 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)