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別
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わかれ
ふりがな文庫
“
別
(
わかれ
)” の例文
例によって浜辺には見送りの島の者がずらりと並んで
別
(
わかれ
)
を惜しんでいる。(一年に三、四回しか見られない大きな船が
発
(
た
)
つのだから。)
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
然し、
今日
(
こんにち
)
まで親友と思うてをつた君を棄つるからには、これが一生の
別
(
わかれ
)
になるのぢやから、その
餞行
(
はなむけ
)
として
一言
(
いちごん
)
云はんけりやならん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
お糸がどうせ行かねばならぬものなら、もう少し悲しく自分のために
別
(
わかれ
)
を惜しむような調子を見せてもらいたいと思ったからだ。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
愈
(
いよい
)
よ
今夕
(
こんせき
)
、侯の
御出立
(
ごしゅったつ
)
と
定
(
き
)
まり、私共はその原書を
撫
(
なで
)
くり
廻
(
まわ
)
し誠に親に
暇乞
(
いとまごい
)
をするように
別
(
わかれ
)
を
惜
(
おし
)
んで
還
(
かえ
)
したことがございました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
さて我山中に入り
場所
(
ばしよ
)
よきを
見立
(
みたて
)
、木の
枝
(
えだ
)
藤蔓
(
ふぢつる
)
を以て
仮
(
かり
)
に
小屋
(
こや
)
を作りこれを
居所
(
ゐどころ
)
となし、おの/\犬を
牽
(
ひき
)
四方に
別
(
わかれ
)
て熊を
窺
(
うかゞ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
只
(
たゞ
)
一人
(
ひとり
)
で
定
(
さだ
)
めて
淋
(
さび
)
しく、
待兼
(
まちかね
)
て
居
(
を
)
る
事
(
こと
)
だらうと、
思
(
おも
)
つたので、
私
(
わたくし
)
は
大佐
(
たいさ
)
に
別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
げて、
此處
(
こゝ
)
を
立去
(
たちさ
)
る
事
(
こと
)
に
决
(
けつ
)
した。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
新羅
(
しらぎ
)
に使に行く入新羅使以下の人々が、出帆の時には
別
(
わかれ
)
を惜しみ、海上にあっては故郷を
懐
(
おも
)
い、時には船上に宴を設けて「古歌」を吟誦した。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ついに決断して青森行きの船出づるに投じ、
突然
(
とつぜん
)
此地を後になしぬ。
別
(
わかれ
)
を
訣
(
つ
)
げなば
妨
(
さまた
)
げ多からむを
慮
(
おもんぱか
)
り、ただわずかに一書を友人に
遺
(
のこ
)
せるのみ。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
御骨も折れようが
御辛抱
(
ごしんぼう
)
なさい、急いで立派な寺なぞ建てないで、と云って
別
(
わかれ
)
を告げる。
戸外
(
そと
)
に紫の
蝦夷菊
(
えぞぎく
)
が咲いて居た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
かくて時刻も移りしかば、はや
退
(
まか
)
らんと聴水は、他の獣
們
(
ら
)
に
別
(
わかれ
)
を告げ、金眸が洞を立出でて、
倰僜
(
よろめ
)
く足を
踏〆
(
ふみし
)
め踏〆め、わが
棲居
(
すみか
)
へと
辿
(
たど
)
りゆくに。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
午のころ僧は
莱菔
(
あほね
)
、
麪包
(
パン
)
、葡萄酒を取り來りて我に
飮啖
(
いんたん
)
せしめ、さて
容
(
かたち
)
を正していふやう。
便
(
びん
)
なき童よ。母だに世にあらば、この
別
(
わかれ
)
はあるまじきを。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
余は横浜の
埠頭場
(
はとば
)
まで見送つてハンケチを振つて
別
(
わかれ
)
を惜む事も出来ず、はた一人前五十銭位の西洋料理を食ひながら送別の意を表する訳にもゆかず
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
奥深い栂の密林にも曙の色が華やかに沁み込んで、高く仰ぐ落葉松の梢を旭の光があかあかと照す頃、懐しい小屋に
別
(
わかれ
)
を告げて三人は昨日の原へ出た。
奥秩父の山旅日記
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
白姥
(
しろうば
)
の
焼茄子
(
やきなすび
)
、
牛車
(
うしぐるま
)
の天女、
湯宿
(
ゆやど
)
の月、
山路
(
やまじ
)
の
利鎌
(
とがま
)
、賊の
住家
(
すみか
)
、
戸室口
(
とむろぐち
)
の
別
(
わかれ
)
を繰返して語りつつ、やがて一巡した時、花籠は美しく満たされたのである。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小夜子は
別
(
わかれ
)
て靜岡の姉の家に身をよせたが、亨一は之に對して生活費を
爲送
(
しおく
)
る義務を負つて居た。毎月
爲替
(
かはせ
)
にして郵送するのがすず子の爲事の一つであつた。
計画
(旧字旧仮名)
/
平出修
(著)
帰りには、主僧は停車場まで
人車
(
くるま
)
を用意して置いて呉れた。
別
(
わかれ
)
を告げた時には日はもう暮れかけて居た。『もう、何うぞ——』私達はかう
言
(
いつ
)
て幾度も辞した。
百日紅
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
夫としていた男に
別
(
わかれ
)
を告げる手紙も無く、子供等に
暇乞
(
いとまごい
)
をする手紙も無かった。唯一度檻房へ来た事のある牧師に当てて、書き掛けた短い手紙が一通あった。
女の決闘
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
小金吾がちちうがあつたら許さぬといふを「そりやあ何がさて、お荷物にちちうがあつたら、旦那、
私
(
わっち
)
やあ
台座
(
でえざ
)
の
別
(
わかれ
)
でございます」と右手にて軽く首筋を
敲
(
たた
)
く。
いがみの権太:(明治二十九年一月、明治座)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
愉快度に過ぎて帰る事を忘れたれども小山夫婦が遅くなるとて
別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
ぐるに自分独り留まらん事なり
難
(
がた
)
く
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
重々しくひびく
山彦
(
やまびこ
)
の声。碧海島の山も峰も、また昭和遊撃隊に、
別
(
わかれ
)
をつげているのではないだろうか。
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
抽斎の歿した時は、成善はまだ少年であったので、この時
始
(
はじめ
)
て親子の
別
(
わかれ
)
の悲しさを知って、
轎中
(
きょうちゅう
)
で声を発して泣きたくなるのを、ようよう堪え忍んだそうである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
左樣の人なるか
某
(
それがし
)
も此度
據
(
よんどころ
)
なき事にて九州へ下るなれ共此用向の
濟
(
すみ
)
次第
(
しだい
)
に是非とも
關東
(
くわんとう
)
へ下向の心得なれば
其節
(
そのせつ
)
は立寄申べしと
契約
(
けいやく
)
し其場は
別
(
わかれ
)
たり
扨
(
さて
)
寶澤は九州
路
(
ぢ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
正午に碇を抜く迄彼等は
別
(
わかれ
)
を
惜
(
をし
)
むのである。(十二月一日)
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
痛ましゅう思いながら、つらいお
別
(
わかれ
)
をいたします。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
逢瀬
(
あふせ
)
、
別
(
わかれ
)
の
辻風
(
つじかぜ
)
のたち迷ふあたり、
離
(
さか
)
りたる
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
杉菜
(
すぎな
)
喰ふ馬ひつたつる
別
(
わかれ
)
かな 関節
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
秋風の
贐
(
はなむけ
)
も無き
別
(
わかれ
)
かな
愚哉
(
ぐさい
)
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
お
糸
(
いと
)
がどうせ
行
(
ゆ
)
かねばならぬものなら、もう
少
(
すこ
)
し悲しく自分の
為
(
た
)
めに
別
(
わかれ
)
を
惜
(
を
)
しむやうな
調子
(
てうし
)
を見せて
貰
(
もら
)
ひたいと思つたからだ。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
此
(
この
)
談話
(
だんわ
)
が
叔
(
をは
)
ると、
私
(
わたくし
)
は
大佐
(
たいさ
)
に
別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
げ、
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
に
送
(
おく
)
られて、
前
(
まへ
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なる
道
(
みち
)
を
※
(
す
)
ぎて、
秘密造船所
(
ひみつぞうせんじよ
)
の
外
(
そと
)
へ
出
(
で
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
別
(
わかれ
)
の舞踏會は
御館
(
みたち
)
にて催されぬ。われは姫の最後に色ある
衣
(
きぬ
)
を着け給ふを見き。是れ人々の
生贄
(
いけにへ
)
の
羔
(
こひつじ
)
を飾れるなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
出立
(
しゅったつ
)
のとき
別
(
わかれ
)
を惜しみ無事を祈って
呉
(
く
)
れる者は母と姉とばかり、知人朋友、
見送
(
みおくり
)
は
扨置
(
さてお
)
き見向く者もなし、逃げるようにして船に乗りましたが、兄の死後
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
別
(
わかれ
)
を惜しむ気持でもあり、愛着する気持でもあって、女の心の
濃
(
こま
)
やかにまつわるいいところが出て居る。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
この桟橋の
別
(
わかれ
)
には何となく
落寞
(
らくばく
)
の感があった。病み衰えた勝三郎は
終
(
つい
)
に男名取総員の和熟を見るに及ばずして東京を去った。そしてそれが再び帰らぬ旅路であった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
五六枚の衣を売り、一
行李
(
こうり
)
の書を典し、我を愛する人二三にのみ
別
(
わかれ
)
をつげて
忽然
(
こつぜん
)
出発す。時まさに明治二十年八月二十五日午前九時なり。
桃内
(
ももない
)
を過ぐる
頃
(
ころ
)
、馬上にて
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
桟橋の句が落ちつかぬのは余り淡泊過ぎるのだから、今少し彩色を入れたら善かろうと思うて、男と女と桟橋で
別
(
わかれ
)
を惜む処を考えた。女は男にくっついて立って居る。
句合の月
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
善は急げと
支度
(
したく
)
して、「見事金眸が首取らでは、再び
主家
(
しゅうか
)
には帰るまじ」ト、
殊勝
(
けなげ
)
にも言葉を
盟
(
ちか
)
ひ文角牡丹に
別
(
わかれ
)
を告げ、行衛定めぬ草枕、われから
野良犬
(
のらいぬ
)
の
群
(
むれ
)
に入りぬ。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
かく
念
(
おも
)
へる貫一は
生前
(
しようぜん
)
の
誼深
(
よしみふか
)
かりし夫婦の死を歎きて、この永き
別
(
わかれ
)
を
遣方
(
やるかた
)
も無く悲み惜むなりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
老人夫婦
(
らうじんふうふ
)
に
別
(
わかれ
)
を
告
(
つ
)
げつつ、
民子
(
たみこ
)
は
雁
(
かり
)
にも
殘惜
(
のこりを
)
しいまで
不便
(
ふびん
)
であつたなごりを
惜
(
をし
)
んだ。
雪の翼
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
別
(
わかれ
)
に菓子なぞやっても、喰おうともしなかった。
而
(
しか
)
して旧主人夫妻が帰った後、彼等が馬車に乗った
桃林橋
(
とうりんきょう
)
の辺まで、
白
(
しろ
)
は彼等の足跡を
嗅
(
か
)
いで
廻
(
まわ
)
って、大騒ぎしたと云うことであった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
もし僕が太平洋の
藻
(
も
)
くずと消えても、きっときっとお恨み下さいますな。お母さま。僕は今、お母さまにお目にかからず、御門のそとから、こっそりとかくれて、お
別
(
わかれ
)
をしているのです。——
昭和遊撃隊
(新字新仮名)
/
平田晋策
(著)
喜ばしき
別
(
わかれ
)
の辞に頼りて願ひまつる。12060
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
逢瀬
(
あふせ
)
、
別
(
わかれ
)
の
辻風
(
つじかぜ
)
のたち迷ふあたり、
離
(
さか
)
りたる
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
止め然いふ此方は遠州
相良
(
さがら
)
水呑村
(
みづのみむら
)
から來なされたか如何にも我は水呑村の百姓なりハヽア
胡瓜
(
うり
)
の種は盜とも人種は盜まれぬとハテ見れば見る程
違
(
ちがひ
)
ない十六年
以前
(
いぜん
)
別
(
わかれ
)
た兄九郎右衞門が
悴
(
せがれ
)
の九助ぢやなお前は
伯父
(
をぢ
)
の九郎兵衞樣かと
互
(
たがひ
)
に
吃驚
(
びつくり
)
馬より
轉
(
まろ
)
び
落手
(
おちて
)
に手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一隊
(
いつたい
)
三十
有餘名
(
いうよめい
)
の
三年
(
さんねん
)
以來
(
いらい
)
の
馴染
(
なじみ
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
は、
別
(
わかれ
)
を
惜
(
をし
)
まんとて、
輕氣球
(
けいきゝゆう
)
の
周圍
(
ぐるり
)
を
取卷
(
とりま
)
いたが、
誰
(
たれ
)
も
一言
(
いちごん
)
も
發
(
はつ
)
する
者
(
もの
)
が
無
(
な
)
い、
中
(
なか
)
には
感慨
(
かんがい
)
極
(
きはま
)
つて、
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
した
者
(
もの
)
もあつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何は
扨置
(
さてお
)
き中津に
帰
(
かえっ
)
て一度母に
逢
(
あ
)
うて
別
(
わかれ
)
を告げて来ましょうと
云
(
い
)
うので、中津に帰たその時は
虎列拉
(
コレラ
)
の
真盛
(
まっさか
)
りで、私の家の
近処
(
きんじょ
)
まで病人だらけ、バタ/″\死にました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
成善が弘前で
暇乞
(
いとまごい
)
に廻った家々の中で、最も
別
(
わかれ
)
を
惜
(
おし
)
んだのは兼松石居と平井東堂とであった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
なお、巻十二(三一八二)に、「白妙の袖の
別
(
わかれ
)
は惜しけども思ひ乱れて
赦
(
ゆる
)
しつるかも」というのがある。この、「赦す」は
稍
(
やや
)
趣
(
おもむき
)
が違うが、つまりは同じことに帰着するのである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
遠山も丹平も心はおなじ、室の外から、蔭ながら、
別
(
わかれ
)
を
惜
(
おし
)
もうとしたのであったが。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其
細君
(
さいくん
)
は自宅から病院へ往ったり来たりして居た。甚だ心ないわざながら、彼等は細君に
別
(
わかれ
)
を告げねばならなかった。別を告げて、門を出て見ると、門には早や
貸家札
(
かしやふだ
)
が張られてあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
夫は出でて
未
(
いま
)
だ帰らざれば、今日
若
(
も
)
し
罵
(
ののし
)
り
噪
(
さわ
)
ぎて、内に
躍入
(
をどりい
)
ることもやあらば
如何
(
いかに
)
せんと、前後の
別
(
わかれ
)
知らぬばかりに
動顛
(
どうてん
)
して、取次には婢を
出
(
いだ
)
し
遣
(
や
)
り、
躬
(
みづから
)
は
神棚
(
かみだな
)
の前に
駈着
(
かけつ
)
け、
顫声
(
ふるひごゑ
)
を
打揚
(
うちあ
)
げ
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
“別”の意味
《名詞》
(ベツ)(特に待遇等について)区別すること。
(ベツ)異なる物として区別されること。
(ベツ)あることと無関係であること。別論。別問題。
(ベツ)例外。
《形容動詞》
別に(ベツに)
ほかに。別途。
(主として否定文で)特に。別段。
(出典:Wiktionary)
別
常用漢字
小4
部首:⼑
7画
“別”を含む語句
別荘
差別
弁別
告別
分別
区別
餞別
訣別
死別
袂別
識別
別業
鑑別
別室
生別
無差別
別嬪
別離
別墅
別々
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