“戸室口”の読み方と例文
読み方割合
とむろぐち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医王山は手に取るように見えたけれど、これは秘密の山の搦手からめてで、其処そこからのぼる道はないですから、戸室口とむろぐちへ廻って、のぼったものと見えます。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それにちょうどこの御山みやまの石の門のようになっております、戸室口とむろぐちから石を切出きりだしますのを、みんな馬で運びますから、一人で五ひききますのでございますよ。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
白姥しろうば焼茄子やきなすび牛車うしぐるまの天女、湯宿ゆやどの月、山路やまじ利鎌とがま、賊の住家すみか戸室口とむろぐちわかれを繰返して語りつつ、やがて一巡した時、花籠は美しく満たされたのである。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)