“動顛”の読み方と例文
読み方割合
どうてん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
死の恐怖で動顛どうてんしたあの人数を抑えきることはできない、力に対しては必ず力が動きだし、避難するまえに死傷者が出たであろう
さぶ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
こゝろ不覺そゞろ動顛どうてんして、匇卒いきなりへや飛出とびだしたが、ばうかぶらず、フロツクコートもずに、恐怖おそれられたまゝ、大通おほどほり文字もんじはしるのであつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
私は半ば動顛どうてんしながら、一打ちにその馬蠅を打ち殺した。「自然は私に敵意を持つてゐる。」——そんな迷信じみた心もちが一層私をわくわくさせた。
槍ヶ岳紀行 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)