“ゆす”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
59.9%
強請23.3%
9.8%
2.5%
0.9%
0.6%
0.3%
動搖0.3%
0.3%
強借0.3%
強奪0.3%
0.3%
揺盪0.3%
0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はグッタリしている松吉を助け起してその胸ぐらを一とゆすぶりして、呼吸のあるのを確めた上、裏口から飛鳥のように逃げだした。
(新字新仮名) / 海野十三(著)
綺麗な女の子をさらつたのは、親を強請ゆすつて金にする外に、身體の良いのは、輕業娘に仕立てて、田舍向の香具師やしに賣るつもりだらう。
公爵夫人こうしやくふじんそのだいせつうたも、えず赤子あかごひどゆすげたりゆすおろしたりしたものですから、可哀相かあいさうちひさなのがさけぶので
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
八蔵は肩をゆすってせせら笑い
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
只もう校舎をゆすってワーッという声のうちに、無数の円い顔が黙って大きな口をいて躍っているようで、何をわめいているのか分らない。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
あたふた飛んで来て柄杓ひしゃくを取れば、両手を出してゆすぎながら、跪坐ついいる秀をじっと御覧じ、「秀。」屹としたる御召に、少し顔の色を変えて「はい……い。」綾子は声に力をめて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
體能ていよくゆすり取んと工夫くふうにこそは及びけれ此油屋五兵衞方の番頭久兵衞と云ふは元上總無宿の破落者ならずものなりしが其後東海道筋にて護摩灰ごまのはひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ゆすりに懸りしは不屆千萬とは思へ共故意わざと言葉をやはらげもし/\御前方はマアとんだ事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
唯、前の方へ突進する馬車と……時々馬丁べつたうの吹き鳴らす喇叭らつぱと馬を勵ます聲と……激しく動搖ゆすれる私達の身體とがあるばかりでした。
私達は、手を洗ひ口をゆすいでから、お賽錢を上げ柏手をうつて拜んだ。それから、他の參拜者の後につゞいて、土牢拜觀の切符を買ひ、社殿の裏手崖下の穴藏の前に立つた。
滑川畔にて (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
の通りわびるのを聴かないで主人へ掛合うと云うから、主人が五六十両も強借ゆすられて、番頭さんも追出されますのでしょう
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「君どこかに強奪ゆする所はないかね」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二三度ゆすぶられて、姉は漸う眼をこすりながら起き上った。まだ一度も、海から太陽の出る所を見たことがなかった。
月明 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
船のやうに揺盪ゆすつて通つた。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
軽くゆすいで盃をさしながら
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたくしは「ああ」といって身体をゆすった。もう逸作に反対する勇気はなかった。わたくしはあまりにも潔癖過ぎる家伝の良心にさいなまれることが度々ある。
雛妓 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)