“ゆるぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
動搖22.2%
動揺22.2%
22.2%
11.1%
微揺11.1%
震動11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遂に路をえて登りさきにいたれる時、こゝにその過ぐるにのぞみて舌よりうけし動搖ゆるぎを傳へ 一六—一八
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
空一面に渋い顔を開いて、遙かに遙かに地球の表面おもてを圧して居る灰色の雲の下には、圧せられてたまるものかと云はぬ許りに、劫初ごふしよまま碧海あをうみが、底知れぬ胸の動揺ゆるぎの浪をあげて居る。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
薄 いいえ、それでも貴女あなたがめしますと、玉、白銀しろがねゆるぎの糸の、よろいのようにもおがまれます。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
畜生、貧乏ゆるぎをしやあがるあごの下へ、体を入れて透間がねえようにくッついて立つが早いか、ぽんと乗りの、しゃんしゃんさ。素人にゃあ出来やせん。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
田舎はいやだと駄々をねるのを、守膳が老功でなだすかし、道中土をまさず、ゆるぎ殿のお湯殿子ゆどのこ調姫しらべひめという扱いで、中仙道は近道だが、船でもおかでも親不知おやしらずを越さねばならぬからと、大事を取って
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これもきずつけじと、貫一が胸は車輪のめぐるがごとくなれど、如何いかにせん、その身は内より不思議の力に緊縛きんばくせられたるやうにて、はやれど、あせれど、寸分の微揺ゆるぎを得ず、せめては声を立てんと為れば
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかしてたとへば巧みに琵琶をかなづる者が、いと震動ゆるぎを、巧みに歌ふ者とあはせて、歌に興を添ふるごとく 一四二—一四四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)