)” の例文
安心して何でもおっしゃいまし、お帰りに重とうござえましょうが、芋茎ずいきでかく成りましたから五六ひっこ抜いてお土産にお持ちなすって
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「お前さんとこのお民さんは顔に似合はなえ力があるねえ。この間も陸稲をかぼの大束を四づつも背負つて通つたぢやなえかね。」
一塊の土 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
そーめん六俵二十入りその代金六両一歩二朱、焼酎しょうちゅう入りの徳利二本その代金三歩也、しめて合計金二百九十一両三歩也、——
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
いわくカラハシは竹を割って作ったもので、一人一日の能率は稲三十六もみ約七二十一貫目をけばよいことになっていた。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
あのかやだけでも、お前さま、五百二十からかかりましたよ。まあ、おれは何からお話していいか。村へ大風の来た年には鐘つき堂が倒れる。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一日かかって四十かぞくのは、普通一人前いちにんまえの極度の仕事であったが、おとらは働くとなると、それを八十把も漉くほどの働きものであった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
微衷びちゅうの伝奏を仰ぎ、同時に、黄金百枚、絹二百匹、綿三百、米千五百俵の献上を願い出て戻って来たところ、忽ち
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
省作は自分の分とはま公の分と、十ばかり藁を湿して朝飯前にそれを打つ。おはまは例の苦のない声で小唄をうたいながら台所の洗い物をしている。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
十二月二十五日、——伊達家では亀千代の家督の礼として、基近もとちかの太刀、棉五百、銀五百枚を将軍家に献上した。
一からげ、と言っては悪いが、応援団の拍手のごとく、まことに小気味よく歩調だか口調だかそろっているようだが、じつは、最も憎悪しているものは
徒党について (新字新仮名) / 太宰治(著)
同じでないというのを十ひとからげに安く踏んで同じ所へ押し込んでしまうということは
時事雑感 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
らやうなばゝあでも十ぐれえ背負しよへんだもの、近頃ちかごろぢやもうものが一ばん不自由ふじようやうねえのさな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「しかし、二三番の違いだ。大した開きじゃない。君達のところは十一からげだ」
求婚三銃士 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「そば粉三袋、牛蒡ごぼう、六はら村の長徳寺様より西町の芋七へ下さる」
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
夕方象は小屋に居て、十わらをたべながら、西の三日の月を見て
オツベルと象 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
そのエー男女なんにょ同権たる処の道を心得ずんば有るべからず、しばらく男女同権はなしと雖も、此事これは五十百把の論で、先ず之をたきゞ見做みなさんければならんよ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「献上の品は包永かねなが太刀たち馬代ばだい黄金五十枚、棉二百、そして拝領したのは新藤五国光であった」
かねて、兵一名に、十ずつの松明たいまつを負わせ、それに火をつけて、なだれこんだのである。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隣から三人、家のものが五人、都合八人だが、兄は稲を揚げる方へ回るから刈り手は七人、一人で五百ずつ刈れば三千五百刈れるはずだけれど、省作とおはまはまだ一人前は刈れない。
隣の嫁 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
万一その火が五百二十からのかやをのせた屋根へでも燃え抜けたが最後、仏壇や位牌堂いはいどうはもとより、故伏見屋金兵衛が記念として本堂の廊下に残った大太鼓も、故蘭渓らんけいの苦心をとどめた絵襖えぶすま
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
僕達も十ひとからげの連中とは選をことにしている積りだ。同僚の多くは、寄ると触ると、エッキスの次の話をする。俸給の上らない不平をこぼす。他に能がない。そういうのに較べると、僕達は大いに違う。
妻の秘密筥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「た、た、た、たきぎ持って来てやるがら」
祭の晩 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
山田川で筏を組みますには藤蔓ふじづるを用います、これを上拵うわごしらえととなえ、筏乗の方では藤蔓のことを一二把と申しませんで、一タキ二タキと云います、一ずつ有りまして
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
半蔵は会所の方へ隣家の伊之助いのすけその他の宿役人を集めて相談する前に、まず自分の家へかよって来る清助と二人でその通知を読んで見た。各村とも三千から三千五百把ずつの松明を用意せよとある。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「もう十ひとからげの平社員じゃないからね」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
も売ったと聞きました。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)