“技倆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎりょう64.3%
うで21.4%
うでまえ4.5%
わざ2.7%
うでまへ1.8%
はたらき1.8%
ぎりよう0.9%
きりょう0.9%
ぎりやう0.9%
てなみ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも華麗を競ふたる新古今時代において作られたる技倆ぎりょうには、驚かざるを得ざる訳にて、実朝の造詣ぞうけいの深き今更申すも愚かに御座候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
谷中へ越した時は、もはや娘は十四、五歳で、師匠は、まだ肩上げも取れぬけれども、絵の技倆うでは技倆だからといってゆるしをくれました。
「性来白痴の葉之助が、近藤司気太、白井誠三郎、山田左膳というような武道自慢の若者どもを打ち込むほどの技倆うでまえになれるか!」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
せめて腕の半分も吾夫うちのひとの気心が働いて呉れたならば斯も貧乏は為まいに、技倆わざはあつても宝の持ち腐れの俗諺たとへの通り、何日いつ手腕うでの顕れて万人の眼に止まると云ふことの目的あてもない
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「さうか。」M氏は急に可笑しさが込み上げて来るのを、会社の重役の技倆うでまへで、やつと奥歯の辺で噛み殺した。そしてわざと蟹のやうないかつい顔をした。
茶話:12 初出未詳 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
技倆はたらきがあるか何だか知らんが、まあ大変なもんだ。とても女とは思えんの」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
いまその面影おもかげのこつて、この朝日島あさひたうちう武村兵曹たけむらへいそうわたくしとをのぞいたらそのつぎ撰手チヤンピオンつてもよからう、わたくし世界せかい漫遊まんゆう以來いらいひさしく「ボール」をにせぬから餘程よほど技倆ぎりようちたらうが
「処を、清く、恐入ってくれたというもんだから、双方無事で、私もおおき技倆きりょうを上げたが、いってみりゃ、こりゃ、お前方のおかげだよ。」
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
シエクスピイヤと近松とは、われ其質必ず等しといはず、その詩人としての技倆ぎりやう必ず同じといはず、二人は皆理想をあらはさゞる理想家なりき。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
感心かんしんするほど上手じやうず技倆てなみ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)