“ぎりょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
技倆74.2%
伎倆25.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
己はその度毎に、お勝の技倆ぎりょうに敬服して、好くも外の子供を糾合してあんな complotコムプロオ の影を幻出することだと思った。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
専門技倆ぎりょう的に巧でないが、真率しんそつに歌っているので人の心をくものである。この歌には言語のなまりが目立たず、声調も順当である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
しかし、それらの色眼鏡を取りはずして見物した人々は、さすがに日本一の団十郎であると驚嘆して、みな口々にその伎倆ぎりょうの卓抜なるを讃美した。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
顧みると国文学者の分子の方が勝つてしまつた彼の生涯の中で、かえって生れつきゆたかであつたと思はれる、物語作者の伎倆ぎりょうを現したのはわずかに過ぎない。
上田秋成の晩年 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)