語調てうし)” の例文
静子がうちへ帰ると、信吾は待ち構へてゐたといふ風に自分の室へ呼んで、そして、何か怒つてる様な打切棒ぶつきらぼう語調てうしで、智恵子の事を訊いた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
お房は思切ツていけぞんざいな語調てうしで、「へツ、其様な人に思遣があツて耐るかえ。此のうへ飮まれたんじや、無けなし身上しんじやうみつぶしだア!」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『その感想かんじ——孤独の感想かんじがですね。』と、吉野は平生いつもの興奮した語調てうしで語り続けてゐた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
ンとに」と、友は痛く感じたやうな語調てうしで、「僕等の將來は暗黒あんこくだ。 ...
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『小使を遣つて取寄せて呉れるサ。』と頼む様な語調てうし
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)