“札差”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふださし89.3%
ふださ10.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
江戸は八百万石のお膝下ひざもと、金銀座の諸役人、前にいった札差ふださしとか、あるいは諸藩の留守居役るすいやくといったような、金銭に糸目いとめをつけず、入念で
和泉屋は蔵前の札差ふださしで、主人の三右衛門がここへ通りあわせて、鯉の命乞いに出たという次第。桃井の屋敷は和泉屋によほどの前借がある。
(新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
広びろとしたかまちに金係りお米係りの番頭が、行儀よくズーッと居列いならんでいるのだが、この札差ふださしの番頭は、首代といっていい給金を取ったもので、無茶な旗本連を向うへまわして
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この屋形船は大名遊びや町人の札差ふださしが招宴に利用したもので、大抵は屋根がなく、一人や二人で乗るのでなくて、中に芸者の二人も混ぜて、近くは牛島、遠くは水神の森に遊興したものである。
亡び行く江戸趣味 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)