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札差
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ふださ
ふりがな文庫
“
札差
(
ふださ
)” の例文
広びろとした
框
(
かまち
)
に金係りお米係りの番頭が、行儀よくズーッと
居列
(
いなら
)
んでいるのだが、この
札差
(
ふださ
)
しの番頭は、首代といっていい給金を取ったもので、無茶な旗本連を向うへまわして
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
この屋形船は大名遊びや町人の
札差
(
ふださ
)
しが招宴に利用したもので、大抵は屋根がなく、一人や二人で乗るのでなくて、中に芸者の二人も混ぜて、近くは牛島、遠くは水神の森に遊興したものである。
亡び行く江戸趣味
(新字新仮名)
/
淡島寒月
(著)
売る土がなくなると姉が死んだといって、蔵前の
札差
(
ふださ
)
しに、来年さらいねんの扶持米を金にして貸せといたぶりに行く。札差し稼業はもとよりそういう
放埒
(
ほうらつ
)
な、または貧乏な
武士
(
さむらい
)
があって太るのだ。
旧聞日本橋:13 お墓のすげかえ
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“札差”の解説
札差(ふださし)は、江戸時代に幕府から旗本・御家人に支給される米の仲介を業とした者。
浅草の蔵前に店を出し、米の受け取り・運搬・売却による手数料を取るほか、蔵米を担保に高利貸しを行い大きな利益を得た。札差の「札」とは米の支給手形のことで、蔵米が支給される際にそれを竹串に挟んで御蔵役所の入口にある藁束に差して順番待ちをしていたことから、札差と呼ばれるようになった。
(出典:Wikipedia)
札
常用漢字
小4
部首:⽊
5画
差
常用漢字
小4
部首:⼯
10画
“札差”で始まる語句
札差料
札差町人
札差御連中