“拵:こしら” の例文
“拵:こしら”を含む作品の著者(上位)作品数
野村胡堂91
泉鏡花50
芥川竜之介32
夏目漱石32
中里介山26
“拵:こしら”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸50.0%
文学 > 日本文学 > 小説 物語13.6%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆2.5%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
寒くないようにわらを敷いて、できるだけ居心地の好い寝床ねどここしらえてやったあと、私は物置の戸をめた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
自分はそれで少しは安心した。それぎりうちの誰とも顔を合わせる機会をこしらえずに今日こんにちまで過ぎたのである。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
翌日も約束通り一人で三保みほ竜華寺りゅうげじを見物して、京都へ行ってから安井に話す材料をできるだけこしらえた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼は此次このつぎちゝに逢ふときは、もう一歩いつぽあとへ引けない様に、自分の方をこしらえて置きたかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
七兵衛は行燈あんどんの下で麻をしごいて、それを足の指の間へはさんで小器用に細引ほそびきこしらえながら、
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ソレかねくあらんと、其處そこ遁路にげみちこしらく、間道かんだう穴兵糧あなびやうらう
銭湯 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
父親の好みでこしらえた温泉だったのかも知れません。泉質はリューマチを患っている祖父に、一番効く食塩泉だというのです。
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
娘子供など髪飾り衣類などに花美異風のこしらえこれ無きよう相心得、若きものにはその親支配人どもより急度きっと申渡せ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その丘と庭の境には丸竹まるたけすかがきをして、それに三条みすじのとげをこしらえた針金を引いてあった。
岐阜提灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「鹽鮭見たいな親爺おやぢの子をウジヤウジヤこしらへたところで、世の中が薄汚くなるばかりぢやありませんか、ね、親分」
「お駒さん、それは無理だ、相沢さんは、お前を捨てる積りもなく、厄介ばらいをする積りでこしらえた細工でも無い――」
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
同じ仲間の飴屋あめやが、大道で飴細工をこしらえていると、白服の巡査が、飴の前へ鼻を出して、邪魔になって仕方がない。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この句はそういう麦蒔の人の寒さと、その人たちがやがて帰る家で、葱汁をこしらえて待っているという事実を描いたのである。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
その又穴銭の中の文銭ぶんせんを集め、所謂いはゆる「文銭の指環ゆびわ」をこしらへたのも何年まへの流行であらう。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
やがて二階に寝床ねどここしらえてくれた、天井てんじょうは低いが、うつばりは丸太で二抱ふたかかえもあろう
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは外の女中がいろいろの口実をこしらえて暇を貰うのに、お蝶は一晩も外泊をしないばかりでなく、昼間も休んだことがない。
心中 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「叔母さんまた奮発して、宵子さんと瓜二うりふたつのような子をこしらえてちょうだい。可愛かわいがって上げるから」
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼等はどうせひとこしらえたものだという料簡りょうけんで、ごうも人力に対して尊敬を払わない引き方をする。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「女だから馬鹿にするのではない。馬鹿だから馬鹿にするのだ、尊敬されたければ尊敬されるだけの人格をこしらえるがいい」
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「ですから御飯になさいなね、種々いろんな事をいって、お握飯むすびこしらえろって言いかねやしないんだわ。」
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
(ここに云う両主義は便宜のため私がこしらえたのだから、かの心理学の一派を代表する主意説とは切り離して見ていただきたい)
創作家の態度 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「洋館だね、いいなア、僕の部屋もこしらえてくれるといいなア」素六は、もう文化住宅が出来上ったような気になって、喜んだ。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「瓦斯マスク! ほほう、えらいものをこしらえたものだね。近頃、こんな玩具がんぐ流行はやりだしたってえ訳かい」
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そこにんな議論があつて、それがつゞくのか、あたまこしらえるため一寸ちよつと骨を折つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「僕は今旅行案内の編纂へんさんをしてゐるんだ。まづ今までに類のない、大規模な旅行案内をこしらへて見ようと思つてね。」
塵労 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
中身は主水正正清もんどのしょうまさきよこしらえはすべて薩州風、落ちていた鞘までが薩摩出来に違いないのであった。
(では、ちょっと今のうち鋳掛屋さん、あなたお職柄で鍵をこしらえるよりさきに、手で開けるわけには参りませんの。)
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
練習のために雑誌をこしらへては奈何どうかとふのです、いづれも下地したぢすきなりで同意どういをした
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「ははアなるほど、御養君の一件だね、誰がこしらえたかたいそうなものをこしらえたものだが、うっかりそんなものは読めねえ」
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「ないわけでもないだらう。たゞ僕たちのはヘロンのとは大きさも型も大分ちがふからこしらへ直さないと駄目だめだな。」
蛙のゴム靴 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
わずかに十坪ぐらいの余地しか使えないのでは、花壇をこしらえるにしても、趣きを出すにはくつろぎが足りなさ過ぎる。
「ないわけでもないだろう。ただ僕たちのはヘロンのとは大きさも型も大分ちがうからこしらえ直さないと駄目だめだな。」
蛙のゴム靴 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
むかし滝川たきかは雪堂といふ男が百人組のかしらになつて、当直の行厨べんたうにつかふ食器を新しくこしらへた。
ところが生憎あいにくと日本には孤児や不良少年をこしらへる紳士は多いが、その養育費を寄附して呉れるむきは少い。
庭前にわさきには、枝ぶりのいい、おおきな松の樹が一本、で、ちっとも、もの欲しそうにこしらえた処がありません。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……それをのまゝに見えるけれど、如何いかに奇を好めばと云つても、女の形に案山子かかしこしらへるものはない。
光籃 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
拠無よんどころなくこのかしつけ、ないたらこれを与えてくれと、おもゆをこしらえて隣家の女房に頼み
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
見れども見えず、食えどもその味が分らないというようでは、料理をこしらえる資格もなければ、食う資格もないわけである。
味覚馬鹿 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
これも前と同じく、おかゆこしらえて、粥の量の四分の一か五分の一の納豆を加え、五分もしたら火からおろせばよい。
前幕の三尺を締め、左の肩に豆絞りの手拭をかけ、右の手にてやざうをこしらへ、左の裾を二枚重ねたるまま引上げて左の脇に挟み
また電車に乘つて三田の薩摩ツ原で下りた。渠は、鑵詰製造に必要なので釜をこしらへさせたところを思ひ出したからである。
「舟に乗る時って、一体こんな処にかってに乗れる舟がありますか、舟に乗るなら、宿へでもそう云ってこしらえて貰わなくちゃ」
水郷異聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「それからグイと野暮やぼに作つた。本場の淺黄裏あさぎうらこしらへで編笠茶屋のあたりをウロウロして居ると、來たね」
ガラツ八は面喰らつて飛出してしまひました。身上をこしらへる氣のないものは、どうも附き合ひきれないとでも思つたのでせう。
「あれは私です。慾の深い金藏を、あんなこしらへ文句でおびき出しました。最初は打ち殺すつもりだつたに違ひありません」
「よくお屋敷方の内神樣で、塀の一箇所にくぼみをこしらへ、外から自由にお詣りの出來るやうにしたのを見掛けますが――」
とて手をたたいて喜んだ。それはインキつぼが倒れてインキが流れているままをガラスでこしらえたいたずらおもちゃだった。
苦心の学友 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それはね、書生の牧田が小さな身体に似合わない太いメリンスの兵児帯へこおびを、大きな結目をこしらえて締めているだろう。
黒手組 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
斯う云ふのを一々變遷だと認めて來ると今度は新しい漢字までもこしらへなければならぬことになつて來ようかと思ひます。
仮名遣意見 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
千八百俵こしらえて、私が自分で栗といっしょに浜まで持って行くと、――なに相手は支那人で、本国へ送り出すんでさあ。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
門を出て右の坂上にある或る長者ちょうじゃこしらえた西洋館などに比べると全くの燐寸箱マッチばこに過ぎません。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
でき上ったというと新規にこしらえた意味を含んでいるから、この建築の形容としては、むしろ不適当であるかも知れない。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「なんだい。そんなちっぽけな物をこしらえたって、しようがないじゃないか。若殿はのっぽでおいでになるからなあ」
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
(引潮時だねちょうど……)と溜息ためいきをしたは、油絵の額縁をこしらえる職人風の鉄拐てっかな人で、中での年寄だった。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
無言でうやうやしく一礼した。それから小次郎は女のような――もちろんこしらえた声であるが、優しい声で言上した。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
三度目が大変なの、例によって二、三日留守にしたと思うと清水の爺さんのうちで切り傷をこしらえて気絶していたの。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
戸板といたを三角形かくけいあはせて駕籠かごのやうにこしらへたのが垣根かきねうちかれてあつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
「いいや、訴人したとて恐るるに足らん、藤堂の番所までは六里もあるだろう、ゆるゆる腹をこしらえて出立する暇は充分」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「だって、だって、貴下がその年、その思いをしているのに、私はあのこしらえました。そんな、そんな児を構うものか。」
女客 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼が硝子の戸を押してはいって行くと、女はつんとして、ナプキンの紙でこしらえた人形に燐寸マッチの火をつけていた。
(新字新仮名) / 池谷信三郎(著)
「与八さんは、あとから草鞋わらじをどっさり、こしらえて持って来ますよ、だから、わたしたちは一足先へ出かけているのです」
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
翌日、拝領屋敷ヘ行ッテ、家主ヘ談ジテ金子きんす二十両借リ出シテイロイロ入用ノモノヲ残ラズこしらエテ、十日目ニ出勤シタ。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それを自分にうちあけられてみると、どうしてもお松として、兵馬が望むだけの金をこしらえてやらねば済まない心持になりました。
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
欧羅巴ヨーロツパ戦争は、交戦国に寡婦ごけさんをたんとこしらへたやうに、日本には成金をたんと生み出して呉れた。
向島での病人は、みんな居廻いまわりでしたが、ここでは近在から来る人が多いので、車を置く場所をこしらえたのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
そしてそういう費用のすべては、耕吉の収入を当てに、「Gのかよい」といったような帳面をこしらえてつけておいた。
贋物 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
焼き豆腐はいうに及ばず、揚げ豆腐にこしらえても、飛竜頭ひりょうずに拵えても、これが豆腐かと疑われるばかりに美味かった。
美味い豆腐の話 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
失礼ですけども私が只今ただいま珈琲こーひーせんじて別に珈琲ケーキをこしらえますから少々お待ち下さいまし
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
それは「久留米絣くるめがすり」でありまして、おそらく日本のどの国の人も、これで着物をこしらえたでありましょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
平次は靜かに反問しましたが、話が少しうま過ぎて、彦太郎を陷入おとしいれるためのこしらへごとのやうでもあります。
振り返った欽之丞、弥蔵やぞうさえもこしらえて、頬冠ほおかぶりの中に匂う顔は、歌舞伎芝居の花道で見るような男振りです。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
私はすぐに庭に敷いてある茣蓙ござの上で、手伝いに来ていた小みなさんという年増芸者から、石童丸の顔をこしらえてもらった。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
女は笑いながら、しかしこしらえたものでなく、自然に、このことをおかしみ笑える自分を、男に見せられなかったのを残念に思った。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼は寝具だけは身分不相応のものを作っていて、羽根蒲団など、自分で鳥屋から羽根を買って来て器用にこしらえていた。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
気がついても何にもならない、ただ右の手で拳骨げんこつこしらえて寒い鼻の下をこすったように記憶している。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「そう頭から自分のこしらえたかたで、ひとを評価する気ならそれまでだ。僕には弁解の必要がないだけだから」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
畦間うねまあさほりのやうなくぼみをこしらへてそこへぽろ/\とたねおとしてく。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
田毎の月という訳か。味も大層結構だ、どういう風にこしらえるのだ」主人「先ず餡掛豆腐あんかけどうふの変体さね。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
自分から進んでこしらえたいと思うような矩であるならば、一見外部の矩の如くであるが、自己の意志の欲するところに合致する以上は
自由の真髄 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
「城太、城太。この辺で腹をこしらえて行こうではないか。馬にも飼糧かいばをくれねばならぬし、わしも、一ぷく煙草がつけたい」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
弓に関する知識は皆無に近いから、頗るおぼつかないけれども、新木でこしらえた弓は狂いやすいというようなことがあるのであろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
だから一時こしらえた四郎の位牌いはいも何もかも捨ててしまって、折につけ四郎の消息を探ることにしていると、お蘭老女は語った。
みちのく (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼女は茶の間の四畳半と工房が座敷の中に仕切ってこしらえてある十二畳の客座敷とのふすまを開けると、そこの敷居の上に立った。
老妓抄 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それでは灰吹はどうするんだと聞くと、裏のやぶへ行って竹をって来てこしらえるんだと教えてくれました。
道楽と職業 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「この羽織はつい此間こないだこしらえたばかりなんだよ。だからむやみに汚して帰ると、さいしかられるからね。有難う」
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
といって、こしらえ事を話してもらおうとすれば、奥さんからその理由を詰問きつもんされるにきまっています。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
番頭にそろいの羽織はおりと着物をこしらえるべく勧められた彼は、遂に一匹の伊勢崎銘仙いせざきめいせんを抱えて店を出た。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
このとき思い当るのは、手内職というてこの奇異なる武士が、暇にまかせてこしらえておいた紙撚こよりであります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それを手早くほぐして開くと、その中にいつ用意してあったのか、一組の衣類と、見苦しからぬこしらえの大小一腰が現われました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その梢より根に至るまで、枝も、葉も、幹も、すべて青き色の毛布にておおひ包みて、見上ぐるばかり巨大なる象の形にこしらへ候。
凱旋祭 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
松田君は二年程掛かつてこしらへ上げた保険会社と銀行とで、社長やら頭取やらの位置を占めて、青年実業家として方方を切廻して居る。
二黒の巳 (新字旧仮名) / 平出修(著)
妻恋村つまごいむらへ出ようとする角に葭簀張よしずっぱりが有って、其の頃は流行はやりました麦藁細工で角兵衛獅子をこしら
其の切を私方わたくしかたで得てこしらえた萠黄金襴の守袋で、此れを金入にしては済まん訳だが、拙者親共より形見に貰った品物だが
菜食主義者だといへば、文字通りに肉を食べないで、穀物や野菜ばかしでおなかこしらへてゐる人達の事である。
智恵子のこしらへてくれた浴衣ゆかたをダラシなく着た梅ちやんと、裸体はだかに腹掛をあてた新坊が喜んで来た。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
余は病床日誌と金銭出納簿とをこしらえて、それに俳句を書くような大きなぞんざいな字で、咯血の度数や小遣の出入でいりを書いた。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
フーペルネ・デュッセとかグローリアス・デ・ローマとか、なるべく艶麗えんれいなのを選んで妻が花束をこしらえているのを見ると、
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
「みんな作ってるよ、英国旅客機コンサルだってジェットだって、スカンディアだってジャンジャンこしらえてるよ」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
これらのことはやがて各地でこしらえられる品物が、種類において形において色において、様々な変化を示すことを語るでありましょう。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
べてマッシ類は冬ならば一度こしらえておくと二、三日は少し水を加えて温めて幾度いくどにも食べられます。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
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