“別拵”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
べつごしら66.7%
べつあつら33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鎌倉殿から格別なお扱いをいただいて、三百ぢかい手下てかをバラ撒き、宮中なら御息所みやすんどころの床下から、清涼殿せいりょうでんうつばりの数まで読みそらんじている別拵べつごしらえな人間様だぞ。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かつて京の小酒屋で見たような逞しい闘犬が、別拵べつごしらえの“御犬輿”の上にになわれて、傲然と、路傍の庶民を睥睨へいげいし、武士数十人をしたがえて、今日のれの場、鳥合ヶ原へ向って行くのだ。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「われも人間じゃによって、秀吉、人間誰もの心が、まず分る。民のほかにある別拵べつあつらえの器などではないが、民と同じの秀吉ではある。——秀吉は民と一者なり。それしか云いようがない」
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)