“襷”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たすき96.8%
だすき3.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、あかたすきで、色白な娘が運んだ、煎茶せんちゃ煙草盆たばこぼんを袖に控えて、さまでたしなむともない、その、伊達だてに持った煙草入を手にした時、——
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は黙って手まねをし、すばやく刀の下緒さげおを取ってたすきをかけ、また鉢巻をした。手まねは、「おまえもこうしろ」という意味である。
艶書 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
前垂まへだれの赤だすき、それを片はづしに、貫入くわんにふの入つたやうな厚化粧、此處を先途と、地獄の三丁目まで屆きさうな嬌聲を發するのです。
ことに「にごり江」のおりき、「やみ夜」のおらん、「闇桜やみざくら」の千代子、「たまだすき」の糸子、「別れ霜」のおたか、「うつせみ」の雪子、「十三夜」のおせき
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)