“華美”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はで75.3%
はなやか7.4%
かび7.4%
きらびやか3.7%
はでやか2.5%
うるわしき1.2%
きらび1.2%
くわび1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
省三は不思議に思ってじょちゅうの声のした方を見た。昨日の朝銚子ちょうしで別れた女が婢の傍で笑って立っていた。女は華美はで明石あかしを着ていた。
水郷異聞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ああ、その瀑布の轟き——華美はなやか邪魁グロテスクな夢は、まさにいかなる理法をもってしても律し得ようのない、変畸狂態のきわみではないか。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
華美かび自堕落じだらくに馴れている新領土の民には、きょうまで、信長としては極めてなまぬるい政策をとって、徐々にらして行こうという方針でいたのである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その真っ先に立ったのは、年も恥じず赤黄青のさも華美きらびやかの色模様ある式服を纏った鬼王丸で、そのあぶらぎったあから顔には得意の微笑が漂っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この道具立デコオルに取卷かれて、華美はでやかな帽子を冠り繻子や天鵞絨びろうどの裾を引く外國の婦人が、各自異る自然の姿態ポオズを作つて、或は椅子に或は長椅子に席を占めて居ると
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
汝わが審判さばきを棄てんとするや、我を非としておのれを是とせんとするや、汝神の如き腕ありや、神の如き声にてとどろきわたらんや、さらば汝威光いきおい尊重とうときとをもて自ら飾り、栄光さかえ華美うるわしきとをもて身にまと
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
袴下はかましたから袖へかけて石持こくもち模様を白く置いて黒羽二重くろはぶたえに、朱色の下着、茶宇の袴に黄金こがねづくりの大小を華美きらびやかに帯び、小桜を抜いた淡緑うすみどりの革足袋たびに、草履ぞうり爪先つまさきもつつましく小腰をかがめました。
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
立出で行列ぎやうれつ以前よりも華美くわびよそほひて藤井左京赤川大膳だいぜん供頭ともがしらとなりて來る程に途中とちうの横町々々は大戸を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)