“姿態”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しな36.0%
ポーズ28.1%
したい6.7%
すがた4.5%
ようす3.4%
なり3.4%
なりふり3.4%
ポオズ3.4%
みぶり2.2%
ポウズ2.2%
こなし1.1%
ざま1.1%
すがたかたち1.1%
とりなし1.1%
ふり1.1%
ポーゼー1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
誇らしげに胸の下に圧している高氏の面をながめる様といい、四肢でするその行為といい、美獣が餌を弄(なぶ)るときの姿態(しな)とおなじだった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この姿態(ポーズ)のまま、路地で犬を蹴飛ばしたことも、ドブ板をハネ返したことも、格子戸をはずしたことも気が付いていたのでしょう。
達手(だて)で自由で宜(よ)い、と私は傍(そば)で思いました。いかにも文明国の、そして自由な新時代の女性としての公平なポーズ(姿態(したい))だと思いました。
女性の不平とよろこび (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
一と口挨拶(あいさつ)をした後は黙って座(すわ)っているその顔容(かおかたち)から姿態(すがた)をややしばらくじいっと瞻(みまも)っていたが柳沢がどうもせぬ前とどこにも変ったところは見えない。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
どうかすると心にもない自分の身(み)の上(うえ)談(ばなし)がはずんで、男に凭(もた)れかかるような姿態(ようす)を見せたが、聴くだけはそれでも熱心に聴いている浜屋が
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
目口に灌(そそ)ぐ浪を払い払いする手が、乱れた乳のあたりに萎々(なえなえ)となると、ひとつ寝の枕に、つんと拗(す)ねたように、砂の衾(ふすま)に肩をかえて、包みたそうに蓑の片袖を横顔に衝(つ)と引いた姿態(なり)で
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
沼南夫人のジャラクラした姿態(なりふり)や極彩色の化粧を一度でも見た人は貞操が足駄(あしだ)を穿(は)いて玉乗(たまのり)をするよりも危(あぶ)なッかしいのを誰でも感ずるだろう。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
即ち、現実のイメエジは、彼の心眼に、ある姿態(ポオズ)を映すよりも寧ろ、ある「韻律(リズム)」を響かせて流れすぎるのである。
『赤鬼』の作者阪中正夫君 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
二樣の獸は忽ち彼忽ち此の姿態(みぶり)をうつしてその中にかゞやき、そのさま日輪の鏡におけるに異なるなかりき 一二一—一二三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そして唯々諾(いいだく)としていかなる姿態(ポウズ)をこの半痴呆性の女がとって見せるか? つぎにまた、それによって刺激された船乗りたちが、何と、この女を所有するためなら「血だらけな(ブラッディ)」給料の二
この遊女の姿態(こなし)ばかりは現在居る一番の錦絵描きでも描けないので、私の家(うち)の芸の中でも一番むずかしい秘密の伝授になっているものを……あの奥さんは不思議な人だ
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……どうも、気の毒なことをした。こんな破寺(やれでら)のようなところで、こんな姿態(ざま)で殺されたんでは利七だって浮ばれない。
その美しい容貌に、その優雅な姿態(すがたかたち)に、またその静かな歩き方に! 彼は人ではないのだから! 彼は呪われたる血吸鬼(バンプ)なのだから!
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
朱色の上に桜の色の汗袗(かざみ)を着せ、下には薄色の厚織の袙(あこめ)、浮き模様のある表袴(おもてばかま)、肌(はだ)には槌(つち)の打ち目のきれいなのをつけさせ、身の姿態(とりなし)も優美なのが選ばれたわけであった。
源氏物語:35 若菜(下) (新字新仮名) / 紫式部(著)
千里万里の沖から吹いて来て、この、扮装(なり)も違へば姿態(ふり)も違ふ三人を、皆一様に吹きつける海の風には、色もなければ、心もない。風は風で、勝手に吹く。人間は人間で、勝手なことを考へる。
漂泊 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
希臘(ギリシャ)の彫刻(ちょうこく)で見た、ある姿態(ポーゼー)のように、髪を後ざまに垂(た)れ、白蝋(はくろう)のように白い手を、後へ真直(まっすぐ)に反(そ)らしながら、石段を引ずり上げられる屍体は、確に悲壮(ひそう)な見物(みもの)であった。
死者を嗤う (新字新仮名) / 菊池寛(著)