“白蝋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はくろう79.4%
はくらふ11.8%
びゃくろう5.9%
びやくらふ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、その美しさも、いじらしさも、つかで、橙の黄なる空の色が、白蝋はくろうの白きに変る時分に、山々は一様に黒くなりました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たしなみの良い娘の死骸は、半身あけに染んで、二た眼と見られない痛々しい姿ですが、よく化粧した顏は白蝋はくらふのやうに蒼染あをずんで、何んとなく凄まじい美しさがあるのです。
明け方の光が微かに、血のなかの海藻うみもにも似る黒髪と、白蝋びゃくろうのような死者の顔とを、無常迅速のことば通り、冷ややかに照らし出している。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
白蝋びやくらふ黄金こがねの臺にともして
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)