白蝋はくらふ)” の例文
たしなみの良い娘の死骸は、半身あけに染んで、二た眼と見られない痛々しい姿ですが、よく化粧した顏は白蝋はくらふのやうに蒼染あをずんで、何んとなく凄まじい美しさがあるのです。
うれしきは夢と幻惑と暗示とに富める白蝋はくらふの明り。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
たゆらになげき、白蝋はくらふひゆく涙。——
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
兵家、仁術家は皆知つて居る筈だ。遠きは義經の兵粮丸、楠氏の兵粮丸、竹中半兵衞の兵粮丸など言ふものがある。兵書には蝮蛇まむし茯苓ふくりやう、南天の實、白蝋はくらふ、虎の肉などを用ひ、一丸よく數日のうゑ
白蝋はくらふにてらされた
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
白蝋はくらふひやみの沈黙しじま
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)