“茯苓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぶくりょう44.4%
ふくりやう22.2%
ぶくりゃう11.1%
ぶくりやう11.1%
ふくりょう11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白髪を後茶筌うしろちゃせんに束ねた白髯はくぜんの老翁。鼠色の道服を着し、茯苓ぶくりょうきの金具を杖の代りにして立っていた。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
茯苓ふくりやう肉桂にくけい枳殼きこく山査子さんざし呉茱萸ごしゆゆ川芎せんきう知母ちぼ人蔘にんじん茴香ういきやう天門冬てんもんとう芥子からし、イモント、フナハラ、ジキタリス——幾百千種とも數知れぬ藥草の繁る中を、八幡知らずにさ迷ひ歩いた末
茯苓ぶくりゃうは伏かくれ松露しょうろはあらはれぬ
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
で、事の仔細を訊いてみると、蘇生つた二人は、袖のなかから茯苓ぶくりやうを取り出して以前の朋輩に与へたのみで、別に何も語らうとしなかつた。
独楽園 (新字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
硫黄いおうか懐中付木つけぎをふところにして乗ると船に酔わないというが、ひどく船酔いした時には、半夏はんげ陳皮ちんぴ茯苓ふくりょうの三味を合せて呑ませるさ、だが、そんな物のない場合が多いから、しかる時には
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)