“付木”の読み方と例文
読み方割合
つけぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はお徳の前に立って、肴屋さかなやの持って来た付木つけぎにいそがしく目を通した。それには河岸かしから買って来たさかなの名が並べしるしてある。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
闇をたどって忍びやかに鈴鹿明神の頓宮とんぐうに入りこんだ竜之助は、とりあえず荷物をほうり出して、革袋の中から火打道具と蝋燭ろうそくと懐中付木つけぎとを探って、火をつけゆかに立てて
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
硫黄いおうか懐中付木つけぎをふところにして乗ると船に酔わないというが、ひどく船酔いした時には、半夏はんげ陳皮ちんぴ茯苓ふくりょうの三味を合せて呑ませるさ、だが、そんな物のない場合が多いから、しかる時には
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)