茯苓ぶくりょう)” の例文
白髪を後茶筌うしろちゃせんに束ねた白髯はくぜんの老翁。鼠色の道服を着し、茯苓ぶくりょうきの金具を杖の代りにして立っていた。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
兵書には蝮蛇まむし茯苓ぶくりょう南天なんてんの実、白蝋はくろう、虎の肉などを用い、一丸よく数日のうえを救うと言われている
茯苓ぶくりょうは伏かくれ松露しょうろはあらはれぬ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
茯苓ぶくりょう肉桂にっけい枳穀きこく山査子さんざし呉茱萸ごしゅゆ川芎せんきゅう知母ちぼ人参にんじん茴香ういきょう天門冬てんもんとう芥子からし、イモント、フナハラ、ジキタリス——幾百千種とも数知れぬ薬草の繁る中を、八幡やわた知らずにさ迷い歩いた末
茯苓ぶくりょうは伏しかくれ松露はあらわれぬ
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)