“こなし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
26.1%
態度26.1%
小梨17.4%
動作13.0%
挙動13.0%
姿態4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左の手に片袖をつかみ、右の手にて我左の袖をかかげしまま、左の二の腕を握り、右足を高欄へかけ、きつと見え、このこなしにてせりあげになる所もまた立派なり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
身の態度こなしから声音こわねまで妻の生前そのままです。妻の霊は私の手を握って喜んでくれました。その手が大変に冷たく、妙にひやりとした感じが、後になっても忘れられませんでした。
消えた霊媒女 (新字新仮名) / 大倉燁子(著)
午后ごご一時に約束やくそくの通り各班かくはん猿ヶ石さるがいし川のきしにあるきれいな安山集塊岩あんざんしゅうかいがん露出ろしゅつのところにあつまった。どこからか小梨こなしもらったとって先生はみんなに分けた。ぼくたちはそこで地図をりなおしたりした。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
と胸へ、しなやかに手を当てたは、次第に依っては、すぐにも帯の間へすべって、懐紙ふところがみの間から華奢きゃしゃな(嚢物ふくろもの)の動作こなしである。道子はしばしば妹の口から風説うわさされて、その暮向くらしむきを知っていた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
すぐに重ね返事が、どうやらいきおいがなく、弱々しく聞えたと思うと、挙動こなしは早くつまを軽く急いだが、すそをはらりと、長襦袢ながじゅばんえんなのが、すらすらと横歩きして、半襟も、色白な横顔も
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この遊女の姿態こなしばかりは現在居る一番の錦絵描きでも描けないので、私のうちの芸の中でも一番むずかしい秘密の伝授になっているものを……あの奥さんは不思議な人だ
押絵の奇蹟 (新字新仮名) / 夢野久作(著)