“しうち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕打32.2%
羞恥22.0%
羞耻8.5%
行動6.8%
為打5.1%
處爲3.4%
挙動3.4%
動作3.4%
興行師1.7%
処為1.7%
仕方1.7%
座主1.7%
所作1.7%
所為1.7%
興行元1.7%
處置1.7%
行為1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嵐徳三郎が今度璃寛を襲名するについて、仕打しうち松竹まつたけ合名社から口上役について、徳三郎のもとへ相談に往つたものだ。
若旦那わかだんな氣疲きつかれ、魂倦こんつかれ、ばうとしてもつけられず。美少年びせうねんけたあとを、夫婦ふうふ相對あひたいして見合みあはせて、いづれも羞恥しうちへず差俯向さしうつむく。
みつ柏 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
やう/\あきらかなかたちとなつて彼女かのぢよきざした不安ふあんは、いやでもおうでもふたゝ彼女かのぢよ傷所きずしよ——それは羞耻しうち侮辱ぶじよくや、いかりやのろひや
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
岩野泡鳴氏は厭になつて自分が捨てて逃げた清子夫人と哲学者の田中王堂氏とがをかしいといつて、態々わざ/\探偵までつけて二人の行動しうちを気をつけてゐたが、とうと辛抱出来ぬ節があつたと見えて
妙な為打しうちをなさるのですもの。お据わりになったかと思えば、すぐお立ちになる。またお据わりになる。戸の外へおいでになったかと思えば、すぐ這入はいっていらっしゃる。
辻馬車 (新字新仮名) / フェレンツ・モルナール(著)
人には左もなきに我れにばかり愁らき處爲しうちをみせ、物を問へば碌な返事した事なく、傍へゆけば逃げる、はなしを爲れば怒る、陰氣らしい氣のつまる、どうして好いやら機嫌の取りやうも無い
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いやうしては……。』と言はうとしたのを止して、信吾は下駄を脱いだ。処女むすめらしい清子の挙動しうちが、信吾の心に或る皮肉な好奇心を起さしめたのだ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
もとより、団十郎の幼稚な児騙ちごだましにも似た荒事とは違うて、人間の真実な動作しうちをさながらに、うつしている七三郎の芸を十分に尊敬もすれば、恐れもした。
藤十郎の恋 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「なんで、そない鹿児島がお嫌ひだんね。」興行師しうちはよなひで済む事なら、済ませたいやうな口振くちぶりだつた。
興行師しうちが何と言つても、梅玉は桜島がこはいと言つて、いつかな鹿児島行をき入れなかつた。
人にはさもなきに我れにばかりらき処為しうちをみせ、物を問へばろくな返事した事なく、そばへゆけば逃げる、はなしをれば怒る、陰気らしい気のつまる、どうしていやら機嫌の取りやうも無い
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
表町とて横町とて同じ教場におし並べば朋輩ほうばいに変りは無き筈を、をかしき分け隔てに常日頃意地を持ち、我れは女の、とてもかなひがたき弱味をば付目にして、まつりの処為しうちはいかなる卑怯ひきやうぞや
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
尋ねて来た主意さえ忘れ「自分の間違いなら間違いで、断念あきらめるが好いでは有りませんか、猶も未練を残し、非常な手段を取って、劫かすなどとは何たる仕方しうちです」
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
「へゝえ、さうですか。そいつあ初耳ですね。私は又、亭々てい/\さんのわるい悪戯だとばかり怨んでゐましたよ。——それぢや鳥渡ちよつと研究の仕栄しばえがありますね。何しろこちとらは、座主しうちの受けが大切ですからな。」
(新字旧仮名) / 久米正雄(著)
ヒステリー気味な所作しうちは良人へばかりではなかった。同期生の男たちが、山出やまだしとか田舎娘などとでも言ったら最期さいご、学校内でも火鉢が飛んだりする事は珍らしくなかったのである。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
程経て香奠のみ贈り越されたる所為しうちに、いとど恨みは添ひゆきて、人に思ひのありやなしや、思ひ知らせむの心ははやりにはやりしかど、さすがにもまた優しかりし越し方の忍ばれて
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
日本では俳優やくしや興行元しうちも成るべく脚本に金を払ふまいとするから、脚本家として生活くらしを立てるのはなかなかむつかしいが、西洋では脚本を一つ書いて、それが当つたとなると
と祭の夜の卑怯の處置しうちを憤り、姉の全盛を笠に着て、表一町の意地敵に楯つき、大黒屋の美登利、紙一枚のお世話にも預らぬものを、あのやうに乞食呼ばはりして貰ふ恩は無し、と我儘の本性
前方むこう行為しうちしからんから、今度と云う今度は、断然処分をすると云って、とっても鼻息が荒いのだ、それで君の方は、これまでさんざ、利息をっといて
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)