行動しうち)” の例文
静子の行動しうちが、偶然か、はたこころあつて見送つたものか、はた又吉野と申合せての事か、それは解らないが、いづれにしても智恵子の心には、万一もしや自分が男と一緒に乗つてゐる事を
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
岩野泡鳴氏は厭になつて自分が捨てて逃げた清子夫人と哲学者の田中王堂氏とがをかしいといつて、態々わざ/\探偵までつけて二人の行動しうちを気をつけてゐたが、とうと辛抱出来ぬ節があつたと見えて
何がなしに自分の行動しうち——紹介もなしに男と話をした事——が、はしたない様な、いな、はしたなく見られた様な気がして、『だつて、那麽あんな切懸きつかけだつたんだもの。』と心で弁疎いひわけして見ても
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そして、女教師の孝子にも、健の其麽そんな行動しうちが何がなしに快く思はれた。時には孝子自身も、人のゐない処へ忠一を呼んで、手厳しくたしなめてやることがある。それは孝子にとつても或る満足であつた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
常にない其行動しうちを、健は目を圓くして眺めた。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
常にない其行動しうちを、健は目をまろくして眺めた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)