羞耻しうち)” の例文
しか彼等かれらは一ぱういうして矛盾むじゆんした羞耻しうちねんせいせられてえるやうな心情しんじやうからひそか果敢はかないひかりしゆとしてむかつてそゝぐのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やう/\あきらかなかたちとなつて彼女かのぢよきざした不安ふあんは、いやでもおうでもふたゝ彼女かのぢよ傷所きずしよ——それは羞耻しうち侮辱ぶじよくや、いかりやのろひや
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
凄いほど肉感的な女で、晝の光で見ると、羞耻しうちと貪慾と、汚辱感と、魅惑で、此方の胸が惡くなるやうです。
羞耻しうちの道徳を説いて聞かせたなら
南洋館 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
默つて擧げた顏は、恐怖とも羞耻しうちとも、言ひやうのない不思議な表情です。