動作こなし)” の例文
年紀としはお京より三つ四つ姉さんだし、勤務が勤務だし、世馴よなれて身の動作こなしも柔かく、内輪のうちにもおのずから世の中つい通り——ここは大衆としようか——大衆向のつやを含んで
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と胸へ、しなやかに手を当てたは、次第に依っては、すぐにも帯の間へすべって、懐紙ふところがみの間から華奢きゃしゃな(嚢物ふくろもの)の動作こなしである。道子はしばしば妹の口から風説うわさされて、その暮向くらしむきを知っていた。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
医師せんせいくつろいだ身の動作こなしで、掻巻かいまきの上へ足を投げて、綴糸つづりいとを手で引張ひっぱる。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これには、ただ身の動作こなしで、返事して
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)