“世馴”の読み方と例文
読み方割合
よな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時分は手持無沙汰てもちぶさたでさえあればにやにやして済ましたもんだ。そこへ行くと安さんは自分よりはる世馴よなれている。このていを見て
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
言わずともわが身——世馴よなれぬ無垢むく乙女おとめなればこうもなろうかと、彼女自身がそうもなりかねぬ心のうちを書いて見たものと見ることが出来よう。
樋口一葉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
しかし世馴よなれた優善は鉄を子供あつかいにして、ことばをやさしくしてなだめていたので、二人の間には何の衝突も起らずにいた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)