“よな”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨナ
語句割合
世馴63.2%
世慣10.5%
夜泣10.5%
5.3%
世並2.6%
夜啼2.6%
夜延2.6%
夜鳴2.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「はい取って下さいまし、」とやっといったが、世馴よなれず、両親ふたおやには甘やかされたり、大恩人に対し遠慮の無さ。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
世馴よなれない腕白わんぱくさがあるのとは反対に、伝右衛門氏の方で、正式に離縁というのは、どことなく、どっしりして
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
が、もしこれが世慣よなれた人の巧妙なさとらせぶりだとすれば、一口でも云うだけがおろかだと思い直して黙った。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
『無論市村さんは当選に成りませう。』と応接室では白髯しろひげの町会議員が世慣よなれた調子で言出した。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
與吉よきち夜泣よなきをするとき卯平うへい枕元まくらもと燐寸マツチをすつて煙草たばこうつしてはえさしをランプへけて
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
尊公そんこうから若君へお願いしてくれ。だれにしたって、ここで一番日ごろの鬱憤うっぷんらして、うで夜泣よなきをなぐさめてやりたいのは、人情にんじょうじゃないか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胆吹は気象が少々荒びていた、ここの空気はよなげられている。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
右へ、右へと怒鳴どなっていますな。おやおや動き出した、木の椀が転がり落ちた、それをまた拾っている。いやあれは椀カケとも言い、揺鉢ゆりばちとも言って、あれで川の底や山の間の砂をよなげてみて金の有無あるなしを調べるんで。
大菩薩峠:08 白根山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
いかに世並よなみが悪いといっても、凶作飢饉ききんというでもないのですから、大の男がざるや風呂敷を持って三升の米を貰う行列に加わるわけにもいかず、女子供に限ったのは、まことに当然の制限でもあったのでした。
しばらく佇んで見守っていたが、屋台のあるじが夜寒よさむの不景気を歎くように、悲しく細ぼそと夜啼よなきそばの叫び声を呼びつづけているばかりで、ついにひとりも客は這入らなかった。
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
夜永の夜延よなべには、親子兄弟大きな炉側ろばたでコト/\わらっては、俺ァ幾括いくぼおめえ何足なんぞくかと競争しての縄綯なわな草履ぞうり草鞋わらじ作り。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
つくねんと立ちながら、ポソポソ話し合っていると、春寒はるさむの夜はヒッソリ更けて、犬の遠吠とおぼえ按摩あんまの笛、夜鳴よなきうどんに支那蕎麦しなそばのチャルメラ……ナニ、そんなのアないが、とにかく、深更である。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)